2016年12月1日  
 

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人民網日本語版>>経済

中日保険会社はそれぞれなぜ海外M&Aを行うのか?

人民網日本語版 2016年12月01日08:37

米格付け会社・ムーディーズ・インベスターズ・ サービス(MCO)はこのほど、「ここ2年間、日本と中国の保険会社が、米国や欧州、アジアの生命保険会社、非生命保険会社を買収するケースが顕著に増加している。しかし、海外で買収を行う際、日本と中国の保険会社では考えていることが全く異なる。中国と日本の保険会社の海外での買収が激増していることは、両市場のそれぞれの動向を反映しており、異なる信用リスクを生んでいる」との見方を示した。経済日報が報じた。

MCOの厳溢敏・総裁は、「日本での経営環境は思わしくなく、投資の機会も少ないのを背景に、日本の保険会社は成長の機会を海外に求めている。日本の生命保険会社が海外で買収を実施する際は、その収益率向上が主な目的であるのに対して、非生命保険会社は業務の拡張が主な目的となっている。日本の保険会社の買収の対象は主に、運営状況が良好で、成熟した市場において高い評価を得ているリーディングカンパニー。その買収の規模は巨大で、買収側の業務に潜む再建や、悪化する可能性のある財務状況が主な信用リスクの源とされている。債券発行によって行われた資金調達による買収の場合、特にそう言える」と指摘する。

一方、中国の保険会社は、中国国内の市場に依然として成長のチャンスが十分にあり、海外で買収を行うのは主に業務多元化が目的だ。買収の対象は通常、中規模の、長期に渡って付加価値の向上や業務成長が望める企業だ。中国の保険会社の海外における買収の規模は通常小さいため、潜在的な信用リスクも小さい。ただ、ターゲット企業・市場、ビジネスラインを熟知しておらず、買収自体に大きなリスクが伴う。

MCOの予想では、中国と日本の保険会社の買収に伴うリスクは中程度で、業務規模の強化により費用対効果が多元化されるほか、融資の方法が信用状況に与える影響も小さい。また、買収・統合が比較的複雑で、新しい市場の管理が必要になる取引もあり、リスクが課題になる。MCOは、「市場環境が不明瞭で変動が非常に大きいことを背景に、中日両国の今年の海外拡張の速度は鈍化しているものの、保険会社の海外投資を後押しする基本的な要素は依然として存在する」としている。


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