▽観光に「内外の同時整備」が必要
中国の国力は全体として向上し、海外旅行は「特需」から「剛性需要」に変わった。だが膨大な「剛性需要」は一層のレベルアップが望まれる。
中国未来研究会観光分科会の劉思敏副会長は27日、「海外旅行する人は多いが、この数字は14億人という人口の基数に比べればまだ少ない」と述べた。
言葉や消費能力に問題があるため、海外旅行では団体ツアーの割合がまだまだ大きく、深みのある体験をする旅行は少数派だ。深みのある旅行が増え、ライフスタイルに関わる旅行が増えなければ、中国人の旅行のレベルが向上することはない。
国内の観光産業関係者はこれまでにも増して観光客を国内にとどめて、内需を喚起したいと考えているが、劉副会長は、「より大勢の観光客を国内にとどめて消費させようという考え方は徒労に終わる、海外旅行をする人はいくつかのタイプに分けることができ、そのうちの1つは元々外に出て世界を見たいと考えるタイプの人たちで、国内の観光スポットでは代わりにならない」と指摘した。
劉副会長は、「真に海外に代わることができ、引き寄せることのできるタイプの人は2つある。1つは買い物を主な目的とする人で、関税を引き下げ、国内でも高品質・低価格の『舶来品』を買えるようになれば、こうした人々は買い物のためにわざわざ海外に出かけなくてもよくなる。もう1つはレジャーを目的とする人で、国内の観光施設をバージョンアップさせ、品質を高めて、より多くの消費を国内にとどめるべきだといえる」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年12月29日
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