古より伝わる東洋アートとして、中国書法の歴史は甲骨文字、金文に始まり篆書や隷書、その後草書、楷書、行書へと発展していった。日本の書道家、赤井清美氏(80)はこのほど、北京嘉徳芸術センターで甲骨文字や金文、中国古代書法家の臨書など、自身の作品450点あまりを展示した。北京日報が伝えた。
80歳の日本の書道家・赤井清美氏。
赤井清美氏は、日本の著名書道家で、篆刻家や鑑定家としても活動している。1937年生まれの赤井氏は、中国文芸を好み、創作を重ね、コレクションを多数保有している。早い時期から複数回にわたり台湾地区の台北故宮博物院へ赴き、中国歴代芸術作品及び一流書道家の作品を模写していた。今回の展覧会は、展示作品数が多い上、書体の種類も豊富なため、書道歴史をまとめる形となっている。そのなかでも、23本の屏風に描かれた「千字文」は赤井氏の自信作だ。同作品を制作した時、赤井氏はすでに77歳の高齢であったにもかかわらず、約6時間で一気にこの超大作を作り上げたのだという。彼は、「日本ではこのような大きな書道作品を制作する書道家は多くない。精力と体力を大いに試されるからだ」と話した。展示会では、彼の山水画と書道著作の一部も展示されている。
赤井氏の自信作、23本の屏風に描かれた「千字文」を観賞する来場者。
1970年代より、赤井氏は「武威漢簡」や「故宮歴代法書全集」、「中国書法史」等を編纂している。今回の北京での展覧会について、「かつてより中国の悠久の歴史や文字文化にはとても憧れを抱いていた。特に漢字の変遷及び書道の進化と発展には深い興味を持っている。中国の漢字書道が世界文化遺産に認定され、より多くの人に文字の美しさを知って欲しい」と話した。(編集TK)
開幕セレモニーに参加したゲストたち。
「人民網日本語版」2017年10月13日
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