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山間部にある村の貧困脱却物語が映画に 社会各界で話題

人民網日本語版 2017年10月26日08:12

「ターゲットをしぼった貧困支援」の方針で、中国の山間部にある小さな村の貧困脱却物語を描く映画「十八洞村(Hold Your Hands)」が13日に中国で公開され、人気を博している。

同映画の舞台は中国湖南省湘西トゥチャ族ミャオ族自治州花垣県にある十八洞村。武陵山の山腹に位置し、225世帯939人のミャオ族の人々が住んでいる。しかし、うち533人が貧困に悩まされていた。2013年、同村の平均純所得はわずか1668元(約2万8300円)で、中国全土の農民の平均純所得の18.75%にとどまった。

2013年11月、習近平総書記が同村を訪問し、「ターゲットをしぼった貧困支援」に初めて言及し、「事実に基づいて真実を求め、その場所に適した措置を講じ、分類して指示を与え、ターゲットをしぼった貧困支援を実施するように」と指示した。

それから、同村は貧困から脱出できるようたゆまず努力し、観光業や栽培業などに力を入れたほか、ミャオ族の刺繍など、特色ある手工芸品を製作・販売し、農家民宿や農家レストランも始めた。すると3年後、村の平均純所得は8313元(約14万1300円)にまで増えた。今年2月、同村は貧困脱却を宣言し、中国全土でターゲットをしぼった貧困支援のモデルケースとなった。

映画「十八洞村」は、この村がそのように貧困を脱出した過程を描いている。主人公は楊英俊さんで、いとこ数人と共に貧困を脱出する過程で、その観念やライフスタイルが変化していく。映画ではそれらの中国の農村に住む人々の心の世界が詩的に描かれ、時代の変遷が映し出されている。

同映画は公開後、社会各界の間で好評を博し、「中国の農村をテーマにした映画の伝統を引き継ぎ、中国の農村の変革のうち、『ターゲットをしぼって貧困支援をする』という新しい話題を描いている」と称されている。

中国映画資料館の孫向輝・館長は、取材に対して、「同映画は、社会主義の中国の新農村で生活する基層の農民のリアルな暮らしを詩的に描いている。国家政策の指導の下、近年、中国の新農村建設やターゲットをしぼった貧困支援などは、農民に新たな活気をもたらしている」との見方を示した。

十八洞村の貧困脱却の道は、中国が現在取り組んでいる貧困支援対策の縮図と言える。中国は13年以降、ターゲットをしぼった貧困支援、貧困脱却のための方策を段階的に実施し、顕著な成果を収めている。13年から16年の間に、中国の農村の貧困人口は毎年平均1391万人減少し、累計5564万人が貧困状態を脱出した。同数字は、人口レベルが中規模の国に匹敵し、貧困の発生率は12年末の10.2%から16年末には4.5%にまで改善した。

習近平総書記は10月18日、中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の報告で、「2020年までに、中国の現行基準での農村貧困人口の貧困脱却を実現し、貧困県のすべてが貧困というレッテルをはがす」と強調した。(編集KN)

「人民網日本語版」2017年10月26日

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