浙江省のカリキュラム改革を深化させるイベント会場で、工作クラスを受講する嘉興市南湖区農村学校の子供たち(写真・人民日報提供)
中国教育部(省)が公表したデータによると、過去10年間で学資援助を受けた学生は延べ7億7500万人で、その金額は1兆元(約17兆円)を超え、「家庭の経済状況が原因で就学を諦める学生を無くす」ための制度における努力が明らかとなった。
2007年5月、中国国務院は初の学生資金援助制度の全面的で系統立てた計画に関する文書を公布した。過去10年間において、学資援助を受ける学生の数は年々増加し、その支援資金も拡大を続けてきた。投じられた資金を見ても、財政資金において常に主要な位置を占めている。この10年で投じられた財政資金は延べ7260億9600万元(約12兆4480億円)を超え、その学資援助総額の68.87%を占めている。また学生への学資援助政策に関する文書は延べ40件以上公布され、学資援助プロジェクトは29件となっている。就学前教育から研究生教育までの全ての学齢をカバーし、国公立と私立の学校の全てをカバーし、家庭の経済状況が困難な学生を全てカバーするという「3つの全カバー」を実現している。
ユネスコの研究によると、学歴の差により、その労働生産率のレベルは異なり、大卒は300%、中卒・高卒は108%、小卒は43%となっており、1人あたりの就学年数と1人あたりの国内総生産(GDP)の相関係数は0.562となっている。教育は貧困者支援を促進し、貧困に逆戻りすることを防止するための、根本的で持続可能な役割を果たすと言ってもよい。中国のターゲットをしぼった貧困支援戦略が歩みを進めるのにともない、教育による貧困者支援の重要性はますます際立ってきている。「貧困者支援にはまず知識面の支援を」、これは教育が貧困者支援においてベースとなる役割を果たすことを明らかにしている。
国連開発計画署が発表した「2016中国人類発展報告」では、中国における「造血式」の貧困者支援の開発は、すでに過去数十年にわたって進められてきた貧困者削減における重要な経験であるばかりでなく、さらには貧困削減の目標を実現する上で必ず通らなければならない道であると強調している。(編集TG)
「人民網日本語版」2017年10月21日
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