習近平中共中央総書記(国家主席)は19日、金正恩朝鮮労働党委員長(国務委員会委員長)と北京で会談した。3カ月足らずの間に両国首脳は3回会談し、中朝関係の発展と朝鮮半島情勢について率直で誠意ある踏み込んだ意見交換をした。これは中朝の伝統的友好関係を継承し、発展させ、両国の戦略的な意思疎通と協力を強化する一里塚的措置であり、両党・両国関係発展の方向性を指し示し、中朝関係発展の新たな章を開いた。(文:賈秀東・中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
過去数カ月間の中朝上層部の連動及び朝鮮半島情勢の変化から見て、国際・地域情勢が目まぐるしく変化しようとも、中国は中朝友好協力関係を終始非常に重視している。これは次の「変わることはない」に具体的に表れている。
中朝関係の強化・発展に尽力するという中国の党と政府の揺るぎない立場が変わることはない。上層部交流は中朝関係の発展において、かねてより最も重要な先導・推進作用を果たしており、中国側は戦略的意思疎通という伝統の切り札を十分に活用している。最近、双方は政府と党の経常的なハイレベル往来を保ち、戦略的意思疎通を強化し、理解と相互信頼を強化し、顕著な成果を挙げてきた。
朝鮮人民に対する中国人民の友情が変わることはない。中朝の伝統的友情は双方共通の貴重な財産だ。中国側は中朝友好を支える民意の基礎固めに尽力しており、民間友好の基礎固めは中朝関係の発展を後押しする重要なルートだ。中国側は様々な形式によって両国民の交流・往来を強化し、中朝関係発展のために良好な民意の基礎を築き、中朝友好の良き伝統を継承し、発揚することを奨励する。
社会主義朝鮮に対する中国の支持が変わることはない。中朝は同じ社会主義国であり、両国関係には重大な戦略的意義がある。中国側は朝鮮側が自国の国情に合った発展の道を歩むことを支持する。中国にとって今年は改革開放40周年であり、改革開放以来中国は自らの国情に合った発展の道を探り出し、中国の特色ある社会主義はすでに新時代に入った。朝鮮は取り組みの重心を経済建設に移すという重大な決定をし、朝鮮の社会主義事業の発展も新たな歴史的段階に入っている。朝鮮が政治的安定、経済発展、国民の幸福を実現することは、朝鮮自らの望みであるのみならず、中国という隣の友好国にとっても喜びであり安堵だ。中国は朝鮮側が経済発展と民生改善に力を集中することを必ず全力で支持する。
このところ、関係各国の共同の努力で、朝鮮半島問題は対話と協議による解決という正しい軌道に戻り、朝鮮半島情勢は平和・安定の方向へ発展してきている。中国側は一貫して中朝関係の大局の維持、朝鮮半島の平和・安定の維持、国際的な核不拡散体制の維持、中国の戦略・安全保障上の利益の維持の観点から朝鮮半島核問題を見て、扱ってきた。朝韓は上層部接触を再開し、朝米は朝鮮半島の非核化実現、恒久的な平和メカニズムの構築について原則的共通認識にいたった。こうした積極的な成果を中国側は高く評価している。もちろん朝鮮半島核問題の解決にはプロセスが必要だ。しかも様々な複雑な要因のいずれもが妨げとなる可能性がある。朝鮮半島情勢は地域の国々の利益に影響を及ぼす。問題解決には各国の支持と関与が切り離せない。中国側は朝鮮側と意思疎通を強化し、朝鮮半島の非核化推進、平和メカニズム構築のために、これまで同様に建設的役割を果たしたいと考えている。
近年、朝鮮半島情勢が複雑で変化に富む中、中朝関係は試練に耐えてきた。中朝の意思疎通の深化、協力の強化・促進は、朝鮮半島の平和・安定基調の前向きな発展を後押しし、世界と地域の平和・安定及び繁栄・発展を維持するうえで積極的な作用を果たす。まさに習主席が述べたように、中朝の伝統的友情を途切れることなく継承していき、より良く発展させる必要があるのだ。これは双方にとって歴史と現実に基づく、国際・地域情勢及び中朝関係の大局に立脚した戦略的選択であり、唯一の正しい選択でもあり、一時、一事のために変えるべきではないし、変わることもない。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年6月21日
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