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第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール審査委員の所感 (2)

人民網日本語版 2017年11月02日09:13

2.委員の所感(文化社会部門)

文化社会部門の審査は、ゲスト審査委員として参加された北京第二外国語学院副教授の津田量先生の主導の下に行われ、新進気鋭の研究者の息吹に触れ、滞りがちな末端の脳細胞にも蛋白質が行き渡り、老化防止と脳の活性化が図られ、緊張と程良い疲労が伴う知的な空間と時を共有致しました。

また、入賞論文の評価については、評価が一致しておりますので、具体的な論評は、津田先生の評価に譲り、私からは、概括的な見解と部門を超えた課題について、述べさせて頂きます。

さて、卒業論文コンクールは、第17回を迎えるに至り、応募論文の質向上は、著しいものがあり、一部の論文を除けば、形式要件は粗満たしておりますが、参考文献の質と量については、応募校及び指導教師間のコンセンサスが、図られておりませんので、一言述べたいと存じます。大分前の話になりますが、北京第二外国語学院のシンポジウムの折若手教員から、次の質問が呈されました。「参考文献と学説の引用は、どの程度必要ですか?」と聞かれたので、「最低通説と有力な少数説に触れ、自己の位置付けを明確に示した上で、複数の引用と見解を示せば、論拠に厚みが増します。」と答えました。

次に論点の数について言えば、学士論文の性格と字数を考慮すれば、一論点に絞り込み、洞察力と論文作成のマナーに習熟することが、適当かと存じます。

なお、当コンクールの審査に当たっては、応募者と応募大学を推測させる記載は全て削除して、番号による匿名審査を、徹底しております。

更に、採点後に於いて、当該審査委員の勤務校と判明した場合は、その審査委員の採点を除外して、公正さを担保しております。

一方、形式的な公正は、審査会を重ねるごとに徹底して参りましたが、実質的な公平を担保する観点から、各部門内での議論を踏まえることを前提として、今年度から主査の裁量を、大幅に認める改革を取り入れましたが、概ね好評かと存じます。

そして、各審査委員が、年代と経歴を超えて、自由に議論することが、論文審査会の特徴なので、有望な若手研究者の登用を図り、次世代への礎を築き、合わせて開かれた審査会も目指します。

かくて、風雪に耐えながらも、次の時代にも機能し得る卒業論文コンクールを目指しますので、皆様の力強いご支援とご協力を、お願い申し上げます。

結びに、公務繁忙な中遠路参加された審査委員各位に、衷心よりお礼を申し上げます。

(淮䕃師範学院客座教授・小野寺健)


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