日本動画協会が発表した「アニメ産業レポート2017」によると、2016年度は日本のアニメ制作企業19社が海外と交わした契約数は6639件となっており、2015年度の1.5倍となっており、なかでも中国は契約数355件で日本アニメの最大の顧客となっている。中娯智庫の調査研究と試算によると、2016年度の日本アニメ産業は中国の版権収入による売り上げが約14億元(約239億円)に達するとみられている。同時に、中国のIP(知的財産)開発とIP運営システムは現在次第に成熟し始めており、ますます多くのコンテンツ企業がオリジナルコンテンツと本土IPを海外へと輸出し始めている。人民網が伝えた。
どうすれば優れたIPを生み出すことができるのか?日本のIPをどのようにローカライズさせ改編させるか?中日両国のコンテンツ企業はIP開発と運営においてどのような経験を実践しているのか?12月7日、こうした問題をめぐる「中日コンテンツIPフォーラム」が北京で開かれた。中日両国の映像、アニメ、漫画、ゲームなどの各分野から数十社のコンテンツ企業がゲストとして参加し、IP開発や授権、改編や運営について、それぞれの見解を共有した。
フォーラムは世界二次元産業連盟(GACGN)と日本映像産業振興機構(VIPO)が主催し、北京中娯創想文化有限公司と上海擁智商務諮詢有限公司が共催。世界二次元産業連盟の高東旭秘書長はあいさつの中で、「中日両国のエンターテインメント・コンテンツ市場は版権とIPとのしっかりとした協力を中心に、アニメーションやゲーム、音楽、映像、文学、舞台劇といったコンテンツ産業およびアーティストのマネジメントやグッズなど数多くの分野をカバーしている。世界二次元産業連盟は2016年9月の設立より、現在までにその会員企業は中国と海外合わせて86社に上る。その事務所は北京中娯創想文化有限公司に設置し、優秀な二次元コンテンツクリエイターとクリエイター事業者を目指して、世界的にも優れた評価を得ている二次元コンテンツクリエイターやクリエイター事業者を集め、有効でスムーズな中国と海外との連絡メカニズムを立ち上げ、特色がはっきりとし、秩序ある産業システムの形成を目指している。今回、連盟が日本映像産業振興機構と共に同フォーラムを開いたのは、中日両国のコンテンツ産業のIP関連分野における、より優れた協力と交流を推し進めるためで、共通点を模索し、共に発展していきたいからだ」とした。
日本映像産業振興機構の市井三衛専務理事は講演において、「日本のコンテンツ産業の全体規模は12兆円で、そのうちアニメ映像市場は4兆4600億円で最大規模となっている。2016年度の日本のアニメ制作会社の海外版権による収入はおよそ7700億円に達しており、中国は業界にとって重要な市場となっている。そのため、日中両国にはIP交流の面で大きなビジネスチャンスがあるといえる」と紹介した。(編集TG)
「人民網日本語版」2017年12月9日
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