中国のシルバー産業は現在、米国、オーストラリアなどからその経営・運営のノウハウを学んでいる。不動産会社・復星地産傘下の星健公司は取材に対して、オーストラリアの理念や技術をそのまま取り入れた中豪合弁介護施設が2018年春に北京で試験運営を始めることを明らかにした。北京日報が報じた。
今年初めに中国国務院が発表した「第13次五カ年計画(2016-20年) 国家シルバー事業発展・介護体系構築計画」の統計によると、20年までに、中国全土の高齢者の数は約2900万人に増え、一人暮らしや空の巣老人(子どもが巣立った後に残された高齢者)の数が約1億1800万人に達すると予想されている。調査によると、空の巣老人のうち、心理的問題を抱えている高齢者は60%に達している。
オーストラリアの介護スタイルとはどのようなものなのだろう?前出の介護施設は、復星地産傘下の健康プラットフォーム「星健公司」が、オーストラリアのハイエンド介護サービス企業「Sapphire Holdings」と共同出資して建設された。北京の「三山五園(香山、玉泉山、万寿山、暢春園、円明園、静明園、静宜園、清蔬園)」の中心にあり、総面積は8500平方メートル。ベッドは90床しかない。そのことから、クオリティの高いサービスを提供することに重きを置いていることが分かる。「Sapphire Holdings」の最高経営責任者(CEO)によると、同社は利用者の権利や考え方を特に重視し、その意思を尊重することを第一にし、精神文化やハイクオリティなライフスタイルの提供に重きを置いているという。
業界関係者は、中国の介護サービス業界は現在、高齢者の身体の健康だけでなく、心の健康をも重視するようになっており、今後も海外の良い経験を参考にしていくだろうと分析している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2017年12月19日
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