スペイン・バルセロナで現地時間2月26日、世界最大級のモバイル通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)2018」が開幕。世界の大手通信機器メーカー・クアルコム、華為(ファーウェイ)、中興(ZTE)、エリクソン、ノキアなどが成熟した第5世代移動通信システム(5G)の技術を披露している。業界関係者は、5Gの技術は成熟期を迎えており、2020年ごろには世界の多くの地で商用化されると予想している。5Gが正式に商用化されれば、世界の通信業やテクノロジー業の発展がさらに促進され、その経済効果は10兆ドル(1ドルは約106.6円)以上になるとさえ見られている。経済参考報が報じた。
成熟した技術が一斉披露
今回のMWCでは、5Gがキーワードの一つとなっており、成熟した技術や応用がたくさん披露されている。5G産業において、重要な役割を果たすメーカー・クアルコムは、数々の5G技術やモノのインターネット(IoT)、自動車のインターネット(IoV)、バーチャルリアリティ(VR)などの分野への5Gの応用を披露している。さらに、クアルコムは、スナップドラゴン5Gモバイル・チップセットを含む、OEM生産の分野におけるサムスン電子との提携を強化することを発表した。クアルコムによると、スナップドラゴン5Gモバイル・チップセットのチップはさらに小さくなり、性能も強化され、各メーカーが5G関連の各種端末をデザイン、生産できるようバックアップする。
エリクソンは、中国移動(チャイナ・モバイル)と連携して、今回のMWCで新世代5Gスマート工場の原型技術と応用を披露しており、製品の組み立ての過程をシュミレーションして、5Gネットワークのスマート製造分野での応用の可能性を示している。
華為、中興、サムソンなどの大手メーカーも負けておらず、スマートチップ、5G端末の原型などを含む多くの商品を披露している。例えば、華為は、初の5GチップセットBalong 5G01を発表した。このチップセットのダウンロード速度は2.3Gbpsに達し、高精細度の映画1本をわずか1秒ほどでダウンロードできるようになる。また、自動車や冷蔵庫など、多くの端末に応用できる。
複数のメーカーは、成熟した5G技術や応用がMWCで一斉に披露されているということは、5G技術が成熟期に入り、たくさんのシーンに応用できるようになったことを表していると分析している。さらに、20年には、世界の多くの国や地域で5Gネットワークの商用化が始まると予想している。エリクソンのボリエ・エクホルム・総裁兼CEO(最高経営責任者)は、「長年の規格制定や技術研究開発を通して、5G技術はすでに成熟しており、通信事業者が5Gに関する業務の計画を策定できる状態。5Gは現在、商用化の段階へと入った」との見方を示した。
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