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人民銀「ビットコインは小売の決済ツールとして認めない」

人民網日本語版 2018年03月14日14:58
人民銀「ビットコインは小売の決済ツールとして認めない」
第13期全国人民代表大会第1回会議プレスセンターでの記者会見で国内外の記者からの質問に答える中国人民銀行の周小川総裁(撮影・張啓川)。

中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は9日に北京で行われた記者会見で、「投機対象となり、人々が一夜にして巨万の富をなすというような幻想を与える商品を作りたくないし、それは決して良いことのようには思えない。人民銀はビットコインと人民元との直接取引を認めない。人民銀はビットコインをはじめとする仮想通貨が、紙幣や硬貨やクレジットカードと同じような決済ツールとは認めておらず、仮想通貨がらみのサービスも受け入れないし、認めない」と述べた。

米金融グループのモルガン・スタンレーが2017年12月25日に発表した報告の中で、「もしも決済ツールとすることができないなら、ビットコインには一文の価値もない」との見方を示した点は注目に値する。同グループが以前発表した別の研究報告書では、「2016年には、世界最大のオンラインEC企業500社のうち、5社がビットコインでの支払いを受け付けていたが、17年はこの数字が3社に減った」としている。

ここ2年ほどの間に、人民銀をはじめとする各機関がビットコインを利用した仮想通貨による資金調達(ICO)などの金融取引に対して強力な監督管理を展開しており、一定の成果を収めている。消息筋によると、国内・海外でのICOと仮想通貨取引に対し、中国は一連の監督管理措置を採用しており、その監督管理は国内外の仮想通貨取引プラットフォームサイトの取り締まりや処分なども含まれていたため、ビットコイン市場は急速に下降線をたどっている。

周総裁は、「ビットコインと一連の派生商品はいきなりといった感じで登場し、今後急速に拡大を続けた場合、消費者に大きなマイナス影響を与える可能性があり、金融の安定や金融政策の確実な実施などにも予測不可能なはたらきを及ぼすことも考えられる。人民銀はこの慎重さに問題があるとみられる商品はひとまず取引を停止し、将来性のある商品も必ずテストと認証を経たうえで、信頼性が確認されれば、改めて普及させる」と強調した。

周総裁は、「仮想通貨は消費者と小売り市場に高効率、低コスト、個人情報の保護といったメリットをもたらすだけでなく、さらには金融という大局も考慮し、金融秩序と衝突するものであってはならない」と述べた。

2016年1月20日、中国人民銀行デジタル通貨シンポジウムが北京で開催された。同年11月16日には、中国デジタル通貨研究所が北京で設立式を行った。周総裁によると、「中国人民銀行はこのところ、業界とともに分布させるスタイルでデジタル通貨の研究開発を進め、一定の段階に達したらテスト段階に進む予定だ」とした。

現在、デジタル通貨には一連のリスクがみられる。周総裁は、「主に一連の技術応用がデジタル通貨の小売決済方面の応用に特化しておらず、バーチャル資産の取引に突き進んだことが原因だ。バーチャル資産取引についてはより慎重でなければならない」と注意を促している。(編集KS)

「人民網日本語版」2018年3月14日


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