中国の競争力が上昇を続けており、グローバル競争力番付では2016年に25位だったのが、17年は18位になり、18年はさらに13位に上昇した。「第一財経」が伝えた。
スイス・ローザンヌにある国際経営開発研究所(IMD)が24日に発表した「2018年世界競争力報告」によると、競争力番付のトップは米国だった。中国は89.02点を獲得し、昨年より5つ順位を上げて13位になり、上昇幅は各エコノミーの中でも際立っていた。
万博新経済研究院の劉哲副院長は、「ここ数年、中国の競争力は持続的かつ大幅に上昇している。これは主に▽改革開放の取り組みの強化▽新旧エネルギーの転換の推進▽ソフト資源の蓄積の重視、という3つの側面によるものだ」との見方を示した。
劉氏は、「国際的にみると、中国はグローバル貿易・投資の相互利益を推進し、海外企業による投資の制限を相次いで緩和し、開放的でウィンウィンの協力モデルの構築に努力してきた。国内をみると、中国は革新による駆動の方針を堅持し、人工知能(AI)、インターネット、情報技術(IT)、共有経済(シェアリングエコノミー)などの新技術、新産業、新ビジネスモデル、新管理モデルの発展を支援し、新しい経済成長源が次々登場し、内在的な成長の原動力が増大した」と振り返った。
また劉氏は、「このほか人的資本、伝統文化、民族ブランド、知的財産権、ビッグデータといったソフト資源の蓄積と開発を重視してきたことも、国際競争力を絶えず増大させた」と述べた。
同報告によると、中国の競争力に対する評価が今回とりわけ上昇したのは、主に2つの指標が改善されたことによる。1つは、ハード面とソフト面の両面でインフラ投資が増加したこと。もう1つは、政府の法律・ルールが一層簡素化されてビジネス効率が向上したことだという。
IMD世界競争力センター(WCC)のアルトゥーロ・ブリス所長も、「中国は実体面とバーチャル面のインフラ建設分野で絶えず投資を拡大するとともに、司法と監督管理の制度の改善にも努力している。こうしたことが順位の上昇につながった」と述べた。
劉氏は、「ソフト面のインフラという指標が改善されたのは、中国がここ数年、ビッグデータ、モバイルインターネット、モノのインターネット(IoT)といったソフト資源の蓄積を非常に重視してきたことの成果の現れだ。ソフトインフラ建設は情報化建設や工業のインターンネットの発展を推進するための良好な基礎を打ち立て、ポスト工業時代の価値創造の中核となるソフト資源の積極的な配置は中国がこれから世界の産業バリューチェーンでの分業をめぐって地位を向上させる上でもプラスになる」と述べた。
また劉氏は、「今後はインフラなどのハード環境を持続的に改善すると同時に、法律、政策、資金調達などソフト環境の面で新たなブレークスルーを達成するよう努力しなくてはならない。革新的で人に優しい法律面のソフト環境、産業効率を高める政策面のソフト環境、新経済(ニューエコノミー)とマッチングする資金調達面のソフト環境、より誘致力の高い人材面のソフト環境を構築することで、企業家の革新精神を最大限にかき立て、ミクロ経済の活力を最大限に高めることが必要だ」と提起した。
WCCは1989年から毎年、世界で最も競争力をもったエコノミーの番付を発表している。260項目の指標について調査と評価を行い、このうち3分の2は前年度に収集した雇用や貿易などの統計データによるもの、3分の1は企業上層部約6千人に対する当該年度の調査によるものだ。今回は世界の63エコノミーの名前が番付に並び、100点満点で評価が行われた。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年5月28日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn