▽解決が待たれる内憂
品質が今回の不正問題の背後で人々の怒りを買ったキーワードだ。スバルはこれまでにもたびたびリコールを行い、2017年には2008~2011年モデルの「レガシィ」、「フォレスター」、「インプレッサ」などの車種のリコールに踏み切っている。「エンジンのウォーターポンプがあってベアリング部の取付隙間が小さくなり、ベアリングが破損し、ポンプも正常に動かなくなるといった可能性がある。続けて使用すれば、エンジンを止めた後で再び動かすことができなくなり、非常に大きな安全上の問題を抱えている」のがリコールの理由だった。
スバルのここ数年の動きを振り返ると、スバルは自ら墓穴を掘ってきたケースが少なくないことが見て取れる。スバルの核心である水平対向エンジン技術をみると、この技術によって車両全体の高さを低くし、長さを短くすることが可能になり、車両の重量が軽くなり、走行がより安定した。そこでフォルクスワーゲン(VW)やシトロエンなど多くのメーカーがこの技術を応用した。
2つのことを両立させるのは難しい。水平対向エンジンはスバルに栄光をもたらしたと同時に、致命的な欠陥ももたらした。1つはシリンダーが横向きに置かれているため、重要がかかるとガソリンが底部に流れ込んで、シリンダーの円滑な動きが妨げられ、ガソリンの円滑さにも問題が生じる可能性があるということ。もう1つはピストンが水平に置かれているため、重力のはたらきとの相乗効果で、水平往復運動時の最上部と最下部のシリンダーが摩擦を受け、ガソリンを消耗する可能性が極めて高いということだ。さらに重要なこととして、こうしたエンジンはガソリンに関する要求が非常に高く、低燃費で知られる日系車に比べ、スバルが自身の優位性をあきらめなくてはならないのが確実だということがある。
こうした問題点がスバルを困らせてはいるが、このような低迷した状況は中国で先に出現した。中国は飛躍を遂げて現在は世界最大の自動車市場だ。スバルが最もよく指摘されるのは「品質の問題」だけでなく、「人を見て態度を変えるやり方」だ。たとえば北米市場では走行距離1万5千メートルでメンテナンスをするよう呼びかけて、日本では1万メートルに1回でもいいとし、さらに中国では5千メールに1回としている。
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