日本の安倍晋三首相、欧州連合(EU)の欧州理事会のドナルド・トゥスク議長と欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は現地時間の17日、日本・東京の首相官邸で「経済連携協定」(EPA)に調印した。これにより、世界最大規模の自由貿易圏が誕生することになった。米国抜きの環太平洋経済連携協定(TPP11、CRTPP)も急ピッチで進展している。世界規模の関税戦争が米国の同盟国の心をくじき、米国の予想した流れとは逆の方向に向かって誕生したこの超級経済圏は、トランプ政権への第一撃になる可能性がある。「北京商報」が伝えた。
▽超級経済圏
EPAの調印により、国内総生産(GDP)で世界の約30%を占める自由貿易圏が誕生する。貿易額では世界の40%を占めており、EPAは世界最大規模の貿易協定の座に軽々と登り詰めることになる。
同協定に基づき、EUは日本からの輸入品の約99%の関税を撤廃し、これには主に自動車とテレビが含まれる。日本はEUからの輸入品の約94%の関税を撤廃し、主にチーズ、ワイン、農林水産品、鉱工業製品が含まれ、今後数年で撤廃率を99%まで引き上げる予定だ。
日本とEUの貿易協力が生み出すのはウィンウィンの局面だ。日本はEPAによってGDPが1%増加し、29万人の雇用が生まれると予想する。EUはEPAによって輸出企業のコストを毎年10億ユーロ(約1313億円)削減でき、加盟国の対日商品・サービス輸出を徐々に拡大できると見込む。
実際、日・EUは5年前から「連携」に意欲をみせていた。昨年7月にトランプ米大統領が保護貿易主義の傾向を鮮明に打ち出すようになると、EPA交渉は大枠で合意した。そして今、17日に調印されたEPAは発効まであと一歩のところまで来ており、日本の国会とEU各加盟国の政府・議会が承認すれば発効する。すべて順調にいけば、2019年に発効する見込みだ。
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