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D&Gデザイナーの中国侮辱報道うけ、上海でのショー中止、不買宣言も

人民網日本語版 2018年11月22日15:31

上海世博中心で21日夜に開催予定だった伊ファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ(D&G)」のファッションショーが急遽中止となった。会場はショーの中止を受け、使われることのなかった舞台だけが空しく残されていた。新華社が報じた。

中国市場をターゲットに、「甘い言葉」をささやきながら、その一方で、SNSにアップしたPR動画では中国風英語や中国の文化を侮辱し、さらにはSNSアカウントがハッキングされたとしたD&Gの誠意の無さに、多くの人が怒りを覚え、不買宣言をする人も少なくない。

高級ブランド・D&Gにとって中国は最も重要な市場の一つ。21日に上海で開催予定だったファッションショーを前に、D&Gは先ごろ、「箸で食べる」をテーマにした一連の動画をネット上に投稿した。動画の中では、D&Gの服を着た東洋人女性が箸を使い、やや誇張された動作でピザやパスタといったおなじみのイタリアグルメを食べている。

動画が投稿されると、ネットユーザーからは、「モデルの演技がオーバーすぎる」や「『小さな棒のようなもので、偉大で伝統的なピッツァ・マルゲリータを食べる』などの台詞は、風刺的だ」といった動画には人を戸惑わせるような内容に満ちているとのコメントが数多く寄せられた。

こうしたネットユーザーからの疑問を呈するコメントを受け、D&Gは微博(ウェイボー)公式アカウントからこれらの動画を削除。しかし、しかし、騒動はそれでおさまらなかった、あるネットユーザーがSNSのインスタグラムで、この動画が中国を侮辱しているのではないかと書き込んだところ、D&Gの共同創業者の1人で、看板デザイナーのステファノ・ガッバーナ氏が中国を侮辱する暴言コメントを発したからだ。

「箸で食べる」というテーマに中国を侮辱する意味はなく、軽い出来心から文化の違いを描いただけだったとしても、ガッバーナ氏の暴言は、中国の消費者の堪忍袋の緒を切る結果となった。

さらにガッバーナ氏の中国を侮辱する暴言について、D&Gは微博公式アカウントで、「インスタグラムのアカウントがハッキングされた。法務部門がこの問題について調査を行っている」と釈明。そして、「今回の不正な投稿により、影響を受け、精神的苦痛を感じた中国の方々に謝罪する。我々は、中国と中国文化を愛し、敬意しか抱いていない」とコメントした。

しかし、中国のネットユーザーはこうした釈明を受け入れてはいない。微博では「D&Gのデザイナー」がすでに注目検索ワードにランクイン。また、同ブランドのファッションショーに出席予定だった俳優の陳坤(チェン・クン)、女優の章子怡(チャン・ツィイー)、李氷氷(リー・ビンビン)、迪麗熱巴(ディリラバ)、歌手の王俊凱(ワン・ジュンカイ)などがショーへの欠席を次々に発表。ファッションショーに参加する予定だったあるブロガーは取材に対して、「D&Gは、『アカウントがハッキングされた』というレベルの低い弁明で事態を収束させようとしているが、こうした謝罪に誠意は感じられず、自ら恥を招いているだけ。このファッションショーには完全に失望させられた」とした。

事態が全く収束しない状況を受け、D&Gは21日午後、「上海で開催予定のファッションショーは延期する」ことを発表した。

ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が最近発表した報告は、中国のミレニアル世代がぜいたく品消費の主力となっているとしており、2024年には、中国消費者の世界のぜいたく品市場に対する寄与率は40%に達すると予測している。

業界関係者は、「中国市場に進出すれば売上げを伸ばすことができるのを目にして、ますます多くのブランドが中国人の気を引くために躍起になっている。しかし、気を引くにしても、中国人の機嫌取りをするだけでなく、心から中国の市場に敬意を抱いていなければならない」と指摘している。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年11月22日

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