イタリアの映画監督で、清朝最後の皇帝である愛新覚羅溥儀の生涯を描いた「ラストエンペラー」などの作品で知られたベルナルド・ベルトルッチ氏が26日、死去した。享年77歳。1987年の「ラストエンペラー」は中国でも人気を博し、アカデミー賞監督賞など受賞した。中国新聞網が報じた。
1941年生まれのベルトルッチ氏の父は詩人・作家のアッティリオ・ベルトルッチ氏。父の影響を受け、15歳で詩や小説の執筆を始め、いくつかの文学賞を受賞した。彼の少年の頃の夢は詩人になることだったものの、豚が屠殺されるところを見て、映像を通して「命」を表現し記録することを決めたと言われている。
中国で最も知られているベルトルッチ氏の作品は、言うまでもなく中国で撮影された「ラストエンペラー」だ。同作品は、俳優の尊龍(ジョン・ローン)、ピーター・オトゥール、女優の陳冲(ジョアン・チェン)、■君梅(ヴィヴィアン・ウー、■は烏へんにおおざと)らが主演。皇帝から一般の市民へと数奇な運命をたどった愛新覚羅溥儀の生涯を見事に描いた。
同映画は大ヒットとなり、翌88年の第60回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚色賞など9部門を受賞した。そしてベルトルッチ氏は映画監督としての絶頂期を迎えることになる。
1984年、初めて中国を訪問したベルトルッチ氏は、「この国を心から愛するようになった」と語った。そして、それから2年後に、「ラストエンペラー」の製作の準備を始め、86年に撮影がスタート。ベルトルッチ氏は、「84-86年の2年間で、中国の変化を感じ、笑顔はじける中国の人々を見ることができた。そして、中国の開放が進んでいることを感じることができ、それはとても不思議な感情で、感動を覚えた。僕たちの文化は全然違うが、互いに惹かれ合う。文化的ギャップは激しく散る火花のようだ」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年11月27日
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