「地球最後の夜」
11月、ハリウッド大作「ヴェノム」はその興行収入が18億元(1元は約16.47円)に達し、圧倒的な人気を見せつけた。低コスト国産映画の「クールフィッシュ(原題・無名之輩)」も、興行収入5億元という奇跡ともいえる記録を打ち立て、8.2という高評価でネット上でも高く評価されている。広州日報が伝えた。
続く12月も、この映画ブームは続くとみられている。海外の作品ですでに公開が決定しているのは、「アクアマン」とアニメ「スパイダーマン:スパイダーバース」のスーパーヒーロー映画2作品。先ごろ北米で驚異的な興行収入を記録したスリラー映画「search/サーチ」と家族アニメ「グリンチ」も今月公開される。国産映画では、香港地区の劉偉強監督が初めて手掛けた武侠ファンタジー・コメディ「武林怪獣」、肖央(シャオ・ヤン)が監督・主演する「天気預爆」、3D長距離ズームレンズで1時間にわたり撮影された「神」作品と言われている「地球最後の夜」などの前評判も上々だ。業界関係者は、12月の興行収入は40億元以上に達するとみており、そこから2018年の映画興行収入総額を概算すると600億元を突破する見通しとなっている。
「アクアマン」
12月7日に公開された「アクアマン」は、今月の公開作品の中でも最も注目度が高い作品のひとつだ。かつて「ワイルド・スピード SKY MISSION」を制作した鬼才と呼ばれるジェームス・ワン監督が手掛けた作品で、海外のSNSでは、「アクアマン」はほぼ100点満点と評価されている。ジェームス・ワン監督は、作品の中で、勢いがあり、華麗で壮観な海底シーンを創り出し、海底で展開されるスリリングな逃走劇や激しい戦闘シーンは、観客をハラハラドキドキさせる。登場シーンはわずか一瞬ながら衝撃度満点のタコも要チェックだ。海外メディアは、「『アクアマン』は、『ダークナイト』以来、最も優れたDCコミックスによるリメイク作品」や「まるで海底版『アバター』だ」と評価している。
ハリウッドのスリラー映画「search/サーチ」は、サンダンス・フィルム・フェスティバルで初公開され、2つの大賞を受賞、今月14日に中国で公開される。16歳の少女が突然「失踪」し、父親が娘のSNSサイトのパスワードを解読するところから、ストーリーが展開する。この作品の最もユニークな点は、ストーリー全体が、主役である男性が所有するPCのデスクトップ上で展開する点で、監督は、個々のウェブサイトをスクリーン上に映しだすことで、観客は父親の動かすカーソルとともに、SNSサイト、ビデオ通話、ブラウザ、検索エンジン、翻訳ソフトなどさまざまなページを行ったり来たりすることになる。そして父親と共に娘の失踪問題を解決するための糸を辿り、事件の真相を突き止めていくことになり、観客は常にドキドキした状態でストーリーを追っていくことになる。「search/サーチ」の撮影期間も、その独特な撮影手法のため、普通の映画とは全く異なっていた。映画の撮影は、わずか13日間でほぼ終わったが、後半の制作期間には2年あまりを要したという。そのためネットユーザーから、「編集者泣かせの映画」というツッコミのコメントが寄せられている。
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