12月22日、中国では2019年度の大学院統一試験が行われる。ネットでは既に、「大学院試験」が人気検索ワードとなっている。ある調査では、今年は過去最多の290万人が受験する見込みとしている。また、浪人生の割合も急上昇しており、大学院進学を希望する主な理由は、依然として就職における競争力を高めることとなっている。中国青年報 が報じた。
受験生がここ10数年で最多の290万人に
今月20日に中国教育在線が発表した19年度の大学院募集要項に関する調査報告によると、中国全土の大学院試験の受験申込者は今年290万人と、前年より21.8%増の52万人も増えている。ここ10数年では最大の増加幅となっており、改革開放から40年間で最高を記録している。
報告によると、近年、大学院試験の受験申込者数は急増傾向にあるとしている。今年の受験者を見ると、浪人生の割合が急上昇し、約半数を占めるまでになっており、すでに受験生における重要な構成部分となっている。
大学院の募集数もここ10年で最多に
改革開放から40年が過ぎ、中国における大学院生募集の再開からもちょうど40周年となる。78年に中国で第一陣となる大学院生が募集された際、その募集数はわずか1万708人だった。そして、17年には、その数が約74倍の80万6103人にまで増加した。
報告によると、17年に非全日制大学院が大学院統一試験に盛り込まれて以降、大学院生の募集数が大幅に増加し、修士課程の募集数は59万人から72万人まで、博士課程の募集数は7万7000人から8万4000人まで増加した。07年以降、修士課程と博士課程の募集数は毎年約4%のペースで増加していたが、17年は修士課程の募集数が22%増、博士課程の募集数が8.5%増となった。
学科別に見ると、教育学、管理学、工学の募集数の増加幅が最大となっており、報告によると、教育学、工学、管理学の17年の募集数は、前年比70%増の5万4000人、27%増の25万人、61%増の11万6000人に達したとしている。
受験の理由は「就職のため」が依然として最多
河北省のある大学でコンピューターを専門に学んだ陸穎さんは二回目の大学院試験を受けるために勉強に励んでおり、「仕事をしたくないから大学院に進む大学生が多いという人がたくさんいるが、私はみんな仕事のために大学院試験を受けていると思う。私も、今の仕事が好きではないので、大学院を卒業して学歴をアップしてからまた仕事をさがしたいと思っている」と説明した。
報告によると、大学院試験を受ける理由で、一番多いのが「就職が難しく、競争力を高めるため」で36%。以下、「より高度な学問や技術を身に着け、学術研究能力を高めるため」(21%)、「学歴、学位を取得するため」(17%)と続いた。
大学院に行った後、目標を達成できるかについての質問には、受験生の68%が「一定の助けにはなると思うが、絶対に達成できるわけではない」と答え、「達成できる」との回答は31%にとどまった。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年12月21日
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