短編動画共有アプリ・抖音(Tik Tok)は1月29日、「2018年Tik Tokビッグデータ報告」(以下、「報告」)を発表した。報告では、2018年Tik Tokの国内データにもとづき、製品の発展から人文表現、都市イメージ、伝統文化などさまざまな角度からTik Tokの社会的価値に関する詳しい記述がなされている。報告によると、2018年、Tik Tokの国内登録ユーザーがTik Tokを通じて延べ2億6000万回撮影し、投稿している。2018年度「抖音之城」には北京が、「最も人気のある県城(県政府所在地)」には鳳凰県が、それぞれ選ばれた。伝統文化のうち最も配信量が多かったジャンルは「書画」で、「最も人気が高い音楽」は「小星星」、「最も人気が高いダンス」は「フィンガーダンス」だった。中国新聞網が伝えた。
〇Tik Tok日間アクティブユーザー数2億5千万人 1日3度の利用ピーク
誕生から2年ちょっとを迎えたTik Tokは、今や国民的短編動画共有アプリとなった。2018年12月の時点で、国内のTik Tok日間アクティブユーザー数は2億5千万人、月間アクティブユーザー数は5億人をそれぞれ突破した。報告によると、Tik Tokの利用が多い時間帯は1日に3度あり、午後6時から7時の夜間ピークは、1日で最も利用が多い時間帯となっている。このほか、正午から午後1時と夜9時から10時も利用ピークとなっている。ピーク時間帯別に各都市の利用状況を見ると、昼間の利用が最も多い都市は成都、夜間の利用が最も多いのは深センだった。
ユーザーの年代が異なると、撮影対象となるコンテンツも異なってくる。報告によると、「90後(1990年代生まれ)」のTik Tokユーザーは、自撮りによって自分の個性を表現することを好み、「80後(1980年代生まれ)」はフィンガーダンスが大好き、「70後(1970年代生まれ)」は、ソロのモダンダンスを好み、「60後(1960年代生まれ)」は、孫の成長を記録するのに夢中になっている。各年代の人々が、Tik Tokを使って、日常生活の「素晴らしい瞬間」を記録、発信している。
〇都市イメージ構築に一役買うTik Tok 北京が2018年度「抖音之城」に
2018年、Tik Tok国内登録ユーザーは世界各地を訪れ、抖音を通じて延べ2億6000万回撮影し、投稿している。翻訳無しでも世界の人にその素晴らしさを伝えることができる世界の絶景が短編動画を通して発信されている。このうち、国内ユーザーによる再生回数が最多だった海外の都市はソウル(韓国)、ニャチャン(ベトナム)およびシンガポールで、再生回数が最多だった国内都市は、北京、成都そして上海だった。都市イメージをテーマとした動画の再生回数については、北京が2018年度「抖音之城」の栄誉を獲得すると同時に、28億3千万件の「いいね!」が寄せられた。
Tik Tokサイトに投稿できる短編動画の長さは15秒というのは周知の事実だ。大都市だけではなく、小さな都市や町、昔ながらの観光地やへき地でも、新たな「自己表現方法」が登場し、鏡のように澄んだ湖や緑豊かな山で彩られた風景が、1億回以上再生されることで一躍脚光を浴び、各地から観光客を呼び寄せている。
Tik Tok は2018年、西安、重慶、南京など複数の都市と次々と協力合意を取り交わし、都市イメージの発信・普及をサポートした。その最も直接的な効果は、現地の観光業をけん引したことだ。2018年のメーデー3連休中、西安市の観光総収入は、前年同期比139%増の45億元(約730億円)に上り、「国内人気観光地トップ10」の第3位に躍進した。
〇伝統文化を再発見する若者 2018年は「フィンガーダンス」が大流行
報告によると、伝統文化ジャンルで再生回数が最も多かったのは、書画、伝統工芸および伝統演劇だった。また、地方の伝統演劇も、Tik Tokを通じて、世界各地の人々が閲覧しており、伝統文化関連動画の再生回数トップ3は、黄梅劇、豫劇、秦腔だった。
音楽と舞踏(ダンス)はいずれも、若者による個性の表現方式となっている。2018年、最も人気が高かった歌曲は「小星星」。最も人気が高かったダンスはフィンガーダンスで、人々は指先の動きによって自分の感情を表現しようとした。ウクライナ出身のダンサーAleks Kostさんは、Tik Tokサイトで「最も忙しい」踊り手だ。彼の動画から、最も多くの人々が合作動画を作った。76歳になる成都のおばあちゃん、42歳の貴州のおばさん、20歳のプロダンサーなどなど、関連合作動画の再生回数は14億7千万回に達した。
このほか、報告よると、Tik Tok政務アカウント・メディアアカウントに対する分析の結果、昨年12月の時点で、計5724件の政務アカウントと1334件のメディアアカウントがデビューを果たし、Tik Tokは政務・メディアによる情報伝達のための新たなプラットフォームとなった。このうち、「@四平警事」のTik Tokアカウントのフォロワー数は1千万を上回り、政務アカウントのフォロワー数ランキング首位に輝き、5400万件以上の「いいね!」を獲得した。「人民日報」のフォロワー数は793万、メディアアカウントのフォロワー数ランキング首位、2018年の「いいね!」獲得数は延べ1億7千万件を上回った。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年2月1日
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