ノートルダム大聖堂屋根設計コンペで中国人建築士が優勝

人民網日本語版 2019年08月08日14:56
ノートルダム大聖堂屋根設計コンペで中国人建築士が優勝

2019年4月15日、800年の歴史を誇るパリのノートルダム大聖堂で大規模火災が発生し、屋根と尖塔が焼失した。その後、フランス側は5年以内に修復する計画を発表。ノートルダム大聖堂の将来に新たな理想像を示すため、出版会社「GoArchitect」は設計コンペ「The People's Notre-Dame Cathedral Design Competition」を開催し、8月6日に結果を発表。中国の蔡沢宇さんと李思蓓さんの案「PARIS HEART BEAT」が優勝した。他に決勝に進出したのはカナダ、英国(2人)、米国、日本だった。浙江在線が伝えた。

蔡さんにとって優勝はいささか予想外だった。「50数ヶ国から200以上の設計案が参加し、有名な建築家も数多く参加したから」とその理由を語り、優勝については発表直前にEメールで知らされ、二人とも大変驚き喜んだという。

「私たちはノートルダム大聖堂の元の尖塔を設計したウジェーヌ・エマニュエル・ヴィオレ・ル・デュク氏の設計アプローチを研究し、東洋の特色である歴史を尊重し、継承する方法を用いることを決めて、案を完成させた」のだという。「PARIS HEART BEAT」は主に3つの部分で構成される。都市の風景を反射できるクリスタルの屋根、ガラスの屈折を利用してバラの花型の窓を形成する「都市万華鏡」ガラス尖塔、尖塔上で半世紀に一度開く「タイムカプセル」装置だ。カプセルのある尖塔はパリの心臓を象徴しており、リニア技術の作用でリズミカルに上下に動く。

蔡さんと李さんは恋人同士であり、それぞれ清華大学と北京工業大学を卒業し、その後米コーネル大学で修士課程を修了した。現在は世界トップレベルの設計事務所の一つであるシカゴのSOM設計事務所に勤務している。蔡氏によると、この2日で、優勝の興奮はすでにかなりおさまり、二人ともにいつもの仕事に没頭しているという。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年8月8日 

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