中国国家衛生健康委員会を含む17当局がこのほど発表した「積極的な出産サポート対策の踏み込んだ整備・実施に関する指導的意見」は、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)サービスを強化しなければならないと明言している。そして、医療機構が健康教育やカウンセリング、中医薬サービス、薬物治療、手術治療、生殖補助医療技術(ART)といった手段を推進するよう指導し、的を絞ったサービスを提供し、不妊症予防水準を高めるよう取り組む考えだ。
「意見」は地方に対して、医療保険(出産保険を含む)基金のキャパシティーや関連技術の規範性などの要素を総合的に考慮し、適切な無痛分娩やARTなどを基金適用範囲に順次組み込むよう求めている。
国家衛生健康委員会がARTを順次医療保険基金の適用範囲に盛り込むことについて明言したのはこれが初めてとなる。
ARTは重要な不妊症治療の方法で、医療補助手段を用いて不妊症の夫婦が出産できるようサポートする技術。人工授精(IUI)、体外受精-胚移植(IVF-ET)などがあり、うち最も広く使われているのがIUIと体外受精(IVF)だ。全体的に見て、IVFは成功率が高いものの、治療費も高い。
中国で婚姻届を出している女性の年齢統計を見ると、出産適齢期ではない35歳以上の女性の割合が年々高まっている。中央テレビ(CCTV)の昨年9月の報道によると、中国の出産・育児に適した年齢にある夫婦の不妊率は12‐18%にまで高まっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年8月17日