明清朝の旧王宮である北京の故宮は1日、無料メッセンジャー「微信(ウィーチャット)」の公式アカウント「微故宮」を開設。今年の「初訪問」を呼びかけた。また、昨年12月28日に同地で開催されたインターネット会員向けイベントでは、故宮の文化遺産の保護や故宮の文化の宣伝を務めるファンクラブ「紫微星系」も設立された。さらに、故宮の携帯アプリが近く発表されるほか、子供向けのサイトが2014年年末に登場する予定だ。人民日報が報じた。
故宮は1日、「微博」で、「故宮は大きいから、あなたに会って、後ろを向くともうあなたがいなくなっているかもしれない。あなたと手をつないで、9999室あると言われる部屋を数えたい」と初つぶやきを投稿した。フォロワーは同アカウントを通して故宮博物院を「見物」できるほか、会員登録をして様々なイベントに参加することもできる。
そのほか、今年年末に登場する予定の子供向けのサイトは、ロールプレイングなどを通して、子供たちに世界遺産である故宮や中国の伝統文化を紹介する内容となる予定だ。故宮博物院の単霽翔・院長は、「多くの見物客が大和殿、中和殿、保和殿の『三大殿』を見終わると帰ってしまう。我々は、もっと多くの『ストーリー』を見てもらいたいと願っている」と語る。
故宮に収められている文化遺産を広く知ってもらうために、故宮博物院はさまざまな試みを行っている。例えば、2013年5月、iPad向けのアプリ「胤禛美人図」をリリースし、1週間で2万ダウンロード以上を記録した。
中央美術学院国家数字媒体創新設計研究センターの彦風・主任は、「電子メディアを通して、より多くの人に芸術や文化に接してもらうことができる。故宮は以前のように保守的ではない。当博物館はさらに多くのルートや技術プラットホームを通して宣伝することが必要」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年1月3日