そのほか、「視聴者参加型」というスタイルも採用されている。ビッグデータ技術を使い、視聴者をテレビ番組の製作や宣伝などに活用するのだ。同ドラマでは、配信の過程で、専門の技術スタッフがユーザーの視聴行為をリアルタイムでモニタリングし、データを分析。製作グループはそのデータに基づいて、相応の調整や修正を実施した。シーズン2では、中国の視聴者をさらに取り込もうと、中国の要素が多く加えられている。また、サイトのユーザーがソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を利用し、バイラルマーケティングをするよう促し、大きな宣伝効果が得られた。
同ドラマのシーズン1が空前の大ヒットとなり、ネットフリックスの業績も急上昇。2013年の第1四半期(1-3月)の利益は6億3800ドル(約638億円)と、過去最高を記録した。また、ネットドラマとして初めてエミー賞3部門を受賞したほか、ゴールデン・グローブ賞では女優賞(ロビン・ライト)を受賞した。さらに、同年の第3四半期(7-9月)には、ネットフリックスの有料メンバー数が、ここ10年テレビドラマの分野をリードし続けてきた米ケーブルテレビ放送局HBOを超えた。連邦通信委員会(FCC)のトム・ウィーラー委員長でさえ、「今、最も好きなレクリエーションは、妻とベッドに寝転んで、一緒にネットフリックスのドラマを見ること」と語っている。
同ドラマの成功により、「インターネットテレビ」の幕開けとなり、従来のテレビ番組の製作や宣伝、放送、視聴など各分野は徹底した改革の時期を迎えている。デジタル化時代のメディアは今後、「戦場」をパソコンやリビングから、他の新たな場所へと移すとさえ見込まれる。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年3月14日
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