2012年3月、温家宝総理(当時)の記者会見で「美人通訳」と話題になった張璐さん |
両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)の閉幕日には、総理記者会見が開催される。記者会見では、メディアがどのような質問を行い、総理がそれに対してどのように回答するのかが注目されるほか、総理の傍に控える通訳にも人々の関心が集まる。通訳はどのように選ばれるのか?通訳をめぐる興味深いエピソードとは?人民日報が伝えた。
○美人通訳が誕生するまで
大まかな統計によると、1998年以降、総理記者会見で通訳を務めた人は計8人で、内訳は男性が3人(張建敏・費勝潮・孫寧の各氏)、女性が5人。このうち、メディアの話題を独占し、人々の注目を集めた通訳は、ほとんどが美人通訳だった。このような経緯から、総理記者会見では、女性通訳が圧倒的な優位を占めているといえよう。
過去の両会を見ると、美人通訳が登場する確率がかなり高いが、外交部(外務省)通訳室の過家鼎・元室長はこれについて、次の通りコメントした。
男性か女性かは重要ではない。性別による制限はない。通訳業務をしっかりこなしてくれれば良い。これまでに女性通訳が多かったことは、別に不可解なことではない。もともと通訳室には女性が多い。外交部通訳室の通訳が国内で最高レベルなので、両会の通訳は全て外交部が選抜する。
彼女らの履歴を見ると、その多くが外交学院を卒業後、外交部通訳室に入っている。厳しい選抜審査、極めてハードな訓練、用意周到な準備など過酷なトレーニングやテストを勝ち抜き、ようやく任務を与えられる。朱鎔基・元総理の通訳を務めた朱彤さん、温家宝・元総理の通訳・戴慶利さん、多くの国家指導者の外国訪問に随行通訳として活躍した雷寧さん、胡錦涛・元国家主席と温家宝・元総理の通訳だった張璐さんもその例外ではなかった。