日本人は規則を守る。また1つの物を大切に保管することを好む。多くの文物、例えば唐代に日本に伝わった文物も非常に大切に保管されている。これは、日本人が物を保存し、代々それを伝えていくことを重んじる傾向にあることを示している。しかし、これは単に手元にあるものを大切に管理・保管することであり、生活観念に関わるものだ。
■日本人が理解できない、文物がもたらす権威
---- 日本での同書に対する一般的な批評はどういったものか?
日本人の評価は中国での評価とは異なる。文物がもたらす権威や正統性に関して、日本の反応はあまり多くなかった。おそらく、日本人には理解するのが難しく、何が重要なのかがわからないのだろう。ただ、これこそがこの本の最も議論したい部分だ。日本人は故宮の文物の流転の歴史に興味を抱く。日本人には初耳な上に、比較的ストーリー性が強いからだろう。現在の中国の文物を取り戻そうとする現象やこれまでに中国から持ち出された、あるいは中国人に買い戻された文物、日本人はこの点にも興味を示す。これは、日本人の心の中で、中国が強大化していることや、円明園獣首の事件が日本でも大きく報道されたことが関係している。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年4月1日