中露が二大合同軍事演習、日本メディアが注目 (3)
■専門家の解説
中国の海軍専門家、張軍社氏は2日、環球時報の取材に次のように述べた。
中露による大規模な海上合同演習実施は、双方が実務的協力水準の向上に尽力し、両軍の相互信頼と協力能力を強化していることを示すものだ。「実務的協力」の意味だが、今回の演習では主に対空、対潜などの伝統的な海軍戦闘演習、および捜索・救難、海賊による乗っ取りへの対処といった非伝統的安全保障分野の訓練が行なわれる。対空、対潜演習で両軍艦艇はソナー、射撃管制レーダー、照射レーダー、制御誘導レーダーなどを使用し、各々の装備の戦術・技術性能を相手側に見せる。これは両軍の戦略面の相互信頼の表れであるのみならず、合同防御戦闘能力の向上にもなる。
(中国海軍にとって海外に過去最多の兵力を派遣する合同演習であることについて)中国海軍艦隊は指揮コントロール、通信連絡、後方支援面の困難、および慣れない海域での演習がもたらす一連の試練を克服する必要がある。
(日本の警戒について)ピョートル大帝湾は日本海の一部ではあるが、ロシア太平洋艦隊の基地ウラジオストクに隣接しており、日本からは遠く離れている。昨年の中露海上演習は中国の北海艦隊の青島基地周辺で行なわれた。今回ウラジオストク近くで行なうのも対等の原則に基づくものだ。日本は毎年米国など同盟国と複数の合同演習を行なっており、これには「島嶼奪還」など攻撃性の強いものも含まれる。一方、中露の今回の演習は上陸などの内容がなく、防御が中心であり、第三国を念頭に置いたものではない。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年7月4日