米紙:巳年の中国の10大趨勢予測
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版は4日、今年中国は世界の経済と安全保障に影響を与える要のパワーになるとの記事を掲載し、こうした影響力は軍事・技術上の強大化と同時に、経済の減速と政治体制リスクに反映される弱点にも由来すると指摘した。以下は同記事の予測する今年の中国の10大趨勢である。環球時報が伝えた。
(1)中国はこれまでより緩やかな経済成長へのシフトを継続する
これは世界経済の停滞という背景の下、BRICSの経済実績が期待に及ばないという大きな趨勢の一部だ。中国など一部の国は付加価値工業チェーンの強化が順調にいかず、「中所得の落とし穴」にますます近づいている。汚染や人口といったマイナス要因のため、中国は予想よりもずっと速く落とし穴に近づいているようだ。
(2)賃金水準の上昇と若年労働者の不足によって世界の製造業における中国の競争力は弱まり続ける
かつての優勢は次第に失われている。この現実は現在の経済モデルを乗り越えて、より活発な消費経済を刺激する試みへと中国をさらに動かすだろう。
(3)新規住宅需要は依然低迷
住宅価格は一部の都市で緩やかに上昇しているものの、他の一部の都市では最近急落した。地ならし機の需要は減り続けている。
(4)新指導層は腐敗に特に注目
最近の反腐敗運動には異なる点が少なくとも2つある。第1に収入とチャンスの格差が著しく、かつ拡大し続け、腐敗に対する民衆の不満が高まる中で現れたこと。第2に軍隊の宴会の禁止など、政府が具体的行動に出ていることだ。これは単なる象徴的意味を超えた反腐敗活動が今年行われる可能性があることを示している。
(5)中国の投資家は引き続き北米を始めとする海外の資産やビジネスチャンスを求める
特に不動産、農業、および市場参入と技術移転に必要な製造業。