年代別にみる就活者の心理状態変化 (2)
「70後:お金」「80後:変化」「90後:縁」を最優先 1970年代生まれや1980年代生まれの先輩が、安定性や高い給与を求めていたのと異なり、1990年代生まれが仕事を探す上でただ一つ妥協できないことは、「自分の興味と一致するかどうか」であり、給与や勤務地については、いくらでも「相談に応じる」ことができる。彼らが就活中に異口同音で主張するのは、「希望はただ1つ、自分の好きな仕事に就きたい」ことで、その要因は家庭と生活環境にあると思われる。彼らの両親のほとんどは1960年代生まれの働き盛りで、大切な一人っ子に強力な後ろ盾を提供する力がある。1990年代生まれは、1970年代生まれや1980年代生まれに比べ、就職後も自己意識を重んじ、職場環境が快適で、自分が気に入った仕事を好む傾向が高い。
「自由」も、1990年代生まれの就活者が重視する共通のキーワードだ。彼らは、仕事と生活を切り離して考えず、仕事も生活の一部だと見なしている。仕事は決して人生の全てではないと考えており、1970年代生まれや1980年代生まれとは異なる、人生やライフスタイルに対するはっきりしたビジョンを持っている。彼らは、職場環境の自由度、柔軟性、快適性をより重視しており、仕事を選ぶ上での融通性もさらに高い。関係者によると、1990年代生まれの求職応募者は、勤務時間における「束縛からの自由さ」を重視しており、「午前9時から午後5時まで」という安定性を好み、残業はしたくないという。彼らにとって、仕事は人生と生活における楽しみを享受する手段であり、忙しく立ち働いて心身を疲労させるものではないのだ。
○キャリア発展を重視する新世代労働力
専門家は、新生代労働力は、生活上の追求という点で、一世代上と比べて大きく変化していると指摘した。ここ数年に実施された仕事に対する勤労者の熱意に関するさまざまな調査から、勤労者が最も関心を寄せる問題のトップは「キャリア発展」、第2位は「給与」、第3位は「業績の管理」であることが判明した。勤労者が、給与よりも自身のキャリア発展をより重視した場合、企業側が従来採用してきた「低賃金・強制的」管理パターンは、大きな壁に突き当たることになる。現在の中国企業が雇用管理上で直面している問題の多くは、このことに関係している。
関連データから、新生代就活者の求職に対する考え方には、すでに大きな変化が生じていることが見てとれる。1990年代生まれの就活者が、「最も好ましい雇用主」と考える5大指標は順次、「完備された福祉厚生」「有望な企業の発展可能性」「調和の取れた社内の人間関係」「雇用における公平・公正の原則」「個人のコア・コンピテンシー(価値を生み出す能力)を高めるチャンス」となっている。1970年代生まれや1980年代生まれと違い、1990年生まれは、もはや「高給」を追い求めるのではなく、自分の内在的価値の実現を目指し、いつでも転職する心の準備ができている。また、キャリア発展については、「私の地盤は私が決める」ことを強調している。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年2月18日