四川地震 押しかけボランティア1日1千人 (2)
王会長率いる◆中市ボランティア協会が、NGO災害備蓄センターと共に竜門郷に向かったのは、物資調達の必要性や政府が検討対象としていない需要の有無を調べに行くためだった。しかし、多数のボランティアが竜門郷に一挙に押し寄せたため、王会長一行は、被災地ボランティアを組織・調整するという仕事に「業務転換」せざるを得なくなった。
王会長は、「ボランティアの多くが、周辺の大学から来た学生だ。彼らは、食品もアウトドア用品も持たず、親切心だけから被災地に入っており、食事・宿泊を確保していない」と語った。彼によると、6人用テントを最大で18人のボランティアが利用したという。防湿シートも布団もなく、ボランティアは湿っぽい芝生の上で眠り、互いに身体を温め合った。
王会長は、「竜門郷の物資は、もともと非常に不足している。そこにボランティアが押しかけると、面倒が増えるだけだ。突発的災害が起こった時、ボランティアを希望する人の最低条件は、『ボランティアは被災地の負担となってはならない』ということだ」ときっぱりと言った。
王会長がこの2日間、被災地から帰ってもらった「自分の面倒を自分で見ることができない」若きボランティア希望者は、1日1千人以上に上った。経験のあるボランティア50-100人を被災地に残し、業務別チームを組織し、ボランティア業務をより合理的・組織的に行った。
しかし、王会長は、2008年の四川大地震の時と比べ、人々はより理性的な行動をとるようになったことに気がついたという。政府による規制や呼びかけ、メディアによる宣伝活動、公益組織による勧告などに、人々は十分意識的になり、被災地に混乱を招くことはなくなった。「四川大地震の時は、1日3千人以上のボランティア希望者に帰ってもらった。今回の地震では、最も多かった21日でも、帰ってもらったのは、せいぜい1500人程度だった」と王会長。
共産主義青年団四川省委員会が21日午後4時の時点でまとめた統計データによると、電話ホットラインや中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」、チャットアプリ「微信」などを通じてボランティアを希望した人は、延べ8892人に達した。(編集KM)
*◆はもんがまえの中に良
「人民網日本語版」2013年4月23日