ヒットアニメの少ない中国、小学生6割が「喜羊羊」好き (2)
▽教師の観点「アニメの選択肢が少なくなった」
徳才小学の王教師は「私たちの子供のころは、アニメの種類も豊富だった。『ドラえもん』や『鉄腕アトム』、『キャプテン翼』、『名探偵コナン』など、年齢に合わせて、相応のアニメを選ぶことができた。でも今はアニメの選択肢が少ない。アニメの中には小学生の好みに合わないものもある」と指摘する。
一方、常青実験小学で語文(日本の国語に相当)を教える陳慧教師は「ある時、『好きなアニメの登場人物』をテーマに作文を書かせたら、児童50人のうち30人以上が『喜羊羊与灰太狼』の登場人物を書いた。それに子供たちは、アニメの中でよく使われている言葉や流行っている言葉などを使い、中国語伝統の『歇後語』と呼ばれる言葉遊びや四文字熟語を応用することが少なくなっている」と嘆く。
▽専門家の観点「もっと良い作品をたくさん創作すべき」
「さまざまな年齢の子供が同じアニメを見なければならない」現状に関して、華中師範大学(湖北省)社会学家の梅教授は、「親が効果的に子供を指導しているかがカギ」と指摘。「親も子供と一緒にアニメを見て、同じ作品を通して、子供の知識を向上させること」を提案している。さらに、「『喜羊羊与灰太狼』は中国で近年、ヒットした少ない作品の一つ。多くの大人も見ている。こんなに長い間、このアニメを抜く作品が出てこないのはなぜか、よく考えてみる必要がある。アニメ制作に携わっている人がさまざまなアニメを創作してくれることを願っている」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年11月6日