中国、不妊症患者4千万以上 安易な堕胎も原因
「30歳になるまでは子供はいらないが、30歳を超えるとほしくてもできない」。出産適齢期の多くのカップルが現在、不妊症に悩まされている。中国人口協会が発表した調査結果によると、中国には不妊症患者が現在、4000万人以上おり、うち出産適齢期の人が12.5%と20年ほど前(約3%)に比べて約4倍になった。中でも25-30歳の若者が最も多い。中国国営の通信社「中国新聞社」のウェブサイトが報じた。
北京大学第三病院の院長を務める喬傑・生殖医学センター主任によると、現在、多くの女性が仕事に打ち込み、結婚や出産の時期を遅らせることで、体には疲労が溜まり、実際に子供を作りたい時になると、出産能力が明らかに落ちているということが多い。
■不妊の原因のほとんどが生活習慣の乱れ
劉さん(29)も子供がほしいのにできないと悩んでいたが、病院で検査を受けて初めて、妻ではなく自分に原因があることを知ったという。事務所で働いている劉さんは、仕事の付き合いでよくお酒を飲んだり、銭湯やサウナに行ったりと生活習慣が乱れ、いつの間にか生殖器官の健康に悪影響が及んでいたのだ。
河南省人民病院生殖医学センターの張翠蓮・主任は、「女性7割、男性5割の不妊症の原因は、乱れた生活習慣がもたらした後天的なもの」と警笛を鳴らす。
さらに、「現代の若者は、安易に堕胎をすることが問題」とし、「堕胎手術をすると、子宮内膜などの生殖器官にとっては大きなダメージになり、卵管閉塞や子宮内膜ひ薄化などの症状を引き起こす。そうなると妊娠しにくくなるだけでなく、流産する可能性も高まる」と警告。「早すぎる性交渉や不衛生な性交渉も卵管炎や骨盤内炎症を引き起こし、不妊症の原因をなる」と指摘する。