中国、不妊症患者4千万以上 安易な堕胎も原因 (2)
さらに、「現在の若者の結婚や出産に対する観念は過去とは大きく異なる。同棲や離婚、再婚が増加し、さらに晩婚化や晩出産化も進んでいる。これらの問題を背景に、出産に最も適した時期を逃してしまう女性が増加している」。
そのほか、悪化する生活環境が出産に与える影響も見逃せない。結婚7年目という劉さん(女性)も不妊に悩まされており、体外受精にも2回失敗したという。その原因は家具屋で働いていたため、長期間にわたりホルムアルデヒドなどの有害な化学物質にさらされていたためという。
■ストレスが原因で不妊症になる男性急増
専門家は、連日の徹夜や仕事上の大きなストレスも不妊症患者が急増している主な原因と見ている。女性にとって、仕事上のストレスは、ホルモンバランスの乱れや多嚢胞性卵巣(PCO)、さらに卵巣早期老化などの原因となる。そして、不妊症を引き起こす、女性が増加している。
一方、鄭州大学第二附属病院生殖医学センターの譚麗・主任は、「近年、男性の不妊症の増加は女性のそれより顕著」と指摘。原因として「仕事上のストレス」を挙げ、「体のホルモンバランスが崩れ、精子の数が少ない『乏精子症』、精子の動きが悪い『精子無力症』、精子の形が悪い『精子奇形症』 などを引き起こす」とし、「精子は卵子より脆弱。長時間の運転や溶接作業などが原因で、局部の温度が上がるだけでも、精子の数の減少、弱体化が起こる。ノートパソコンを太ももの上に置いたり、携帯をズボンのポケットに入れたりしても、精子の成長に影響を及ぼすことさえある」と警告する。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年12月5日