男女比不均衡、新たな人口移動問題を誘発 中国
米政府系ラジオ「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」のウェブサイトは20日、「中国の新人口移動問題:お嫁さんを求めて」と題する文章を掲載した。人がひとつの地域から別の地域に移住する背景には、必ずある種の生存欲求に基づく目的がある。同文章で、専門家は「中国では現在、大規模な人口移動という現象が起こっているが、この原因が『男性のお嫁さん探し』である事実が見過ごされている」と指摘した。環球時報が報じた。
中国伝統文化においては、古くから、男性は尊重され、女性は蔑視されてきた。しかし、一人っ子政策と妊娠中絶技術の進歩というダブル作用によって、現在の中国では、男女比の著しい「アンバランス」が生じ、男性過剰の状態に陥っている。人口問題を研究する米NPOポピュレーション・レファレンス・ビューロー(本部:ワシントン)の推計によると、中国では現在、結婚適齢期を過ぎてもパートナーが見つからない独身男性が4100万人に上るという。この数値は、今後10年以内に5500万人に増える見込み。中国では現在、多くの男性が農村から都市に移動している。その目的は、妻となる女性を探すことだ。
作家で記者の馬語琴氏は、男性労働力が移動する原因の一つは昔から、男女の出生率のアンバランスにあると指摘した。馬氏の著作「非自然選択」では、中国の男女比アンバランス、それによってもたらされた人口流動、余る適齢期男性などの問題に焦点を当て、深く掘り下げられている。彼女は「今の中国では、人口移動がますます激しくなっている。主な流動人口群は男性だ。人口移動による売春率の上昇と性病伝播の問題に注目している人も多い」と語った。