アップル版QQの最新バージョンが不評 中国
騰訊(テンセント)のインスタントメッセンジャー(IM)ソフトQQはその使いやすさや手軽さからこれまで、ユーザーから好評を博してきた。ところが、アップグレードしたアップル版QQの最新バージョン4.0.0は最近、ネットユーザーから「多くの機能が使いにくくなっている」と不評を買っている。そのため、騰訊の関連の責任者は13日、「モバイル化の特徴を突出化するため」と釈明。「今後はさらに使いやすさを向上させたバージョンに改良していく」とした。京華時報が報じた。
■9割「不満」
アップル社のアプリケーションダウンロードサービス・App Store(アップストア)に9日に登場した同バージョンには、新しいグループを速やかに作ったり、二次元コードを読み取って新規連絡先を追加したり、50人までのグループを無料で作ることができたり、連絡先のグループ分けが速やかにできたりする機能が加わっている。一方、ユーザーからは、これまであった機能の一部が使いにくくなっているとの声が上がっている。
アップストアには、11日までの3日間に3万件以上の評価が寄せられ、うち90%以上がクレームだったという。内容は、「新バージョンには、プロフィール機能がないし相手が何を使ってログインしているのかも分からない」「一番不満なのは、新バージョンでは誰がログインしているのか一目で分からないところ」「同じ騰訊の無料メッセンジャーアプリ・微信の模倣みたいで、QQのメリットがなくなっている」などだ。
■騰訊「モバイル化を想定したバージョン」
クレームが殺到しているのを受け、騰訊の通信商品関連の責任者は「携帯版QQの理念はモバイル化。なぜなら、モバイルインターネットの波が急激に押し寄せており、現在、QQを使ったメッセージの65%が携帯から発信されている。また、多くのユーザーが携帯でログインし、オンラインの状態を長時間保っているため、いつでもメッセージのやりとりができる。そのため、携帯版QQの新バージョンは、モバイルインターネットを使ったシーンを徹底的に想定し改良。シンプルかつフラットなデザインになっている」と指摘。「今後はさらに使いやすさを向上させたバージョンに改良していく」とした。
一方、アナリストの孫傑氏は「携帯版QQの新バージョンの核心部分は、QQのモバイル化。モバイルインターネットがデフォルトとなった現在のQQモバイルでは、発信したメッセージはすぐさま相手のもとに届き、ユーザーはつねにオンライン状態となっている」と指摘する一方、「商品の改良の足並みが早すぎる」ため、「ユーザーの長年培ってきた習慣も考慮に入れるべき」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年5月14日