工事現場でアルバイトの大学生、日焼けでまるで別人に
【中日対訳】 大学生が休みの期間を利用してアルバイトなどをすることは、中国でも珍しくないが、中国のソーシャル・ネットワーキング・ サービス(SNS)「人人網」では最近、夏休みに工事現場でアルバイトをし、真っ黒に日焼けした男子大学生3人の画像が「まるで別人」と話題になっている。そこで、筆者は同大学生3人と連絡を取り、この画像の背景にあるエピソードを聞いた。揚子晩報が報じた。
人人網を見ると、画像の投稿者は遼寧省大連市の理工大学の学生で、投稿時間は4月19日となっていた。1枚目の画像には白い肌の3人が、微笑んで映っており、「レンガ運び前」と右下に書かれている。一方、2枚目の画像で工事現場のプレハブの前に立つ3人の肌は真っ黒に日焼けし、髪もボサボサで、まるで別人だ。ネットユーザーからは、「一体どうしたの?本当に写真?」「どうしてこうなったの?大学生が出稼ぎ労働者に転身したの?」「画像加工ソフトで加工したんじゃない?」「……自分達も工事現場で実習したらこうなるのか?」などの声が寄せられている。
ではこの画像はいたずらなのだろうか?筆者が連絡を取ると、3人はいずれも前出大学で交通エンジニアリングを専攻する大学4年生であることが分かった。そして16日午後、実際に会うと、元気はつらつの3人が取材に対して、「3人とも90年代生まれ。ネット上の日焼けした画像は、3年生だった昨年の夏休みに、工事現場でアルバイトをした時に取った写真。工事現場でアルバイトをしたのは、体を鍛えたかったから。こんなに注目されるとは思ってもみなかった」と加工画像ではないことを強調。そして、真っ黒に日焼けしたことに関しては、「工事現場ではシャワーを浴びることができなったことや日焼け対策をしていなかったことが原因。でも、冬の間に元に戻った」と語った。
さらに、初めて出稼ぎ労働者と同じ釜の飯を食い、一緒に仕事をしたため、慣れるにも少し時間がかかったという3人。工事現場のプレハブで過ごした初めての夜について、「大変だとは始めからわかっていたが、あそこまでとは予想していなかった。夜は寝れないし、ご飯もおいしくないし。ほとんど一睡もできなかった」と語る。さらに、夏だったため、蚊にも悩まされたといい、ドアを開けて電気を付けていると、いろんな虫が次々に寄って来たという……。次の朝は4時に起床し、準備しておいた作業用の服に着替え、簡単に歯磨きなどを済ませ、食堂で白ご飯とおかず一皿を食べたといい、「工事現場で体力仕事を任されたわけではなかったが、あの時はとにかく忙しくて暇な時間がなかった」と振り返った。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年5月22日