中国労働者調査:約半数が「サービス残業」
中山大学と社会科学文献出版社が主催し、中山大学社会科学調査センターが実施した「中国労働力動態調査:2013年報告(以下、「報告」と略)」が15日、発表された。報告によると、中国の労働者は残業がかなり多く、終業時刻後も長時間残業している状況が当たり前という。京華時報が伝えた。
残業、残業時間、残業代について見ると、調査対象となった労働者の3分の1以上(38.42%)が、「先月残業した」と答えた。しかし、残業した人のうち、残業代が出たのは半数以下(45.57%)にとどまった。また、残業時間を補う振替代休時間を取得した人の割合は5.44%、残業代を取得し、かつ振替時間を取得した人の割合は2.03%と、いずれも極めて低かった。何よりも注目すべきは、労働者の約半数(45.44%)が、いかなる報酬も支払われないいわゆる「サービス残業」をしていたことだ。
今回の調査を通じて、中国人労働者は過去2年間に、「労働報酬が不合理(25.14%)」「賃金の支払遅延(10.82%)」「作業環境が劣悪(16.88%)」「残業が多すぎる(27.05%)」「労働災害(6.45%)」といった問題に、程度の差はあるものの遭遇していることが明らかになった。残業と不合理な報酬に関する問題を抱えた人の割合が高いのに比べ、労働災害問題を経験した人は少なかった。
労働に対する評価では、現在の仕事に対する中国人労働者の全体評価は比較的高いが、収入や労働環境という点での評価は低かった。「なぜ働くのか」という労働に対する価値観については、「生計を立てるため」という回答が最も多かった。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年12月16日