先ごろ行われたある研究によると、カフェインが高齢者の知力の保護やアルツハイマー病の症状緩和に一定の効果があるという。英国「ネイチャー・ニューロサイエンス」最新号に掲載された研究成果によると、カフェインは確かに記憶力を増強する効果がある。新華社が伝えた。
米国のジョンズ・ホプキンス大学などの研究機関の研究者の報告によると、ボランティア100人以上を任意にグループ分けし、まずイスやリンゴ、タツノオトシゴ、自動車など関連のないものが撮影された写真を見せる。被験者はそれぞれのものが室内にあるものか、屋外にあるものかを答えるだけで、それぞれを覚えることは要求されない。その後、研究者は中の1グループの被験者たちにコーヒー1杯分に相当する200グラムのカフェイン錠剤を服用させ、他のグループには精神安定剤を服用させた。
研究者が24時間後に被験者に、数多くの写真の中から前日見た写真を選ぶよう指示したところ、写真を見た後にカフェイン剤を服用したグループの方がより正確に写真を選び出すことができ、特に間違えやすい写真の判別では同グループの被験者の得点の方が平均で10%高かった。
研究者によると、カフェインが記憶力を改善する具体的なメカニズムはまだはっきりしないものの、ノルアドレナリンというホルモンに関係があると予測されている。このホルモンは記憶を助けるもので、カフェインは大脳を刺激して同ホルモンをより多く生じさせると考えられている。
もっとも研究者は、コーヒーの飲みすぎも神経過敏やイライラといった副作用があり、健康によくないと警告している。 (編集YH)
「人民網日本語版」2014年1月16日