帰省のチケットは手に入りにくく、旧暦の大晦日には残業が入っており、帰省にかかる費用は高い――。春節(旧正月。今年は1月31日)が近づく中、実家を離れて働く社会人の多くは様々な悩みを抱えている。年に一度の春節シーズンが到来した。今年は帰省するべきか?ここ数日、多くのネットユーザーが春節の帰省にかかる費用を公表、その内容には驚かされると同時に、深く考えさせられる。羊城晚報が伝えた。
▽列車なら30時間、飛行機なら往復5千元(約8万6400円)
少し前に、広州から実家がある吉林省までの鉄道切符を予約したばかりという暖さんは、「列車は夜に出発し、3日目の昼に目的地に到着するので、30時間以上かかる。実家に戻るまでに3日かかるが、休暇は1週間しかなく、移動時間でほとんどが過ぎてしまう」と語る。
暖さんはさらに、「航空券は高すぎる。1カ月前にネット予約したとしても、片道2千元(約3万4500円)以上で、高くて手が出ない。往復だと5千元以上で、1カ月の給料が飛んでしまう」と語った。最終的に、飛行機をあきらめ、列車で帰省することにしたという。「列車なら4千元(約6万9千円)以上も節約でき、あまったお金でお土産を買うこともできる」。
▽人付き合いの費用が高額、親戚まわりに5千元
陳さんは昨年末、仕事があったので実家には帰らず、広州で1人きりの春節を過ごした。今年の春節は上司が休みをくれたものの、帰省にかかる費用を考えると帰るべきかどうか悩んでいるという。「実家は長江デルタにあり、交通は便利で時間も十分にある。ただ、2年ぶりの帰省なので、会わなければなければならない親戚・友人が多い。これでは交際費がかかりすぎる。実家の両親を呼び寄せるか、思い切って一緒に旅行にでかけるのはどうだろう?」。
陳さんには甥と姪が8人いる。お年玉は1人あたり200元(約3500円)とすると1600元(約2万7千円)。さらに両親や祖父母に少なくとも3千元(約5万2千円)は包む必要がある。友人の子供にもお年玉をあげなければならない。
それだけではない。年越しには親戚まわりもしなければならない。酒や煙草を買っていくと数百元が消えてなくなる。陳さんの両親はいずれも一人っ子ではないため、親戚まわりの費用だけでも5千元はかかってしまう。「給料が低いのではなく、人付き合いにかかる費用が高すぎる。往復の航空券2千元と、友人との集まりにかかる費用を加えれば、1カ月の給料どころか、年末ボーナスまでが飛んでしまう」。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年1月15日