北京市交通委員会運輸局が20日発表したタクシー配車サービスに関する新規定によると、タクシー1台につき携帯電話1台しか配置できないが、携帯にインストールするタクシー配車アプリの数に制限はない。ドライバーに対しては、アプリを利用して客を探す場合は、安全な走行を確保しなければならないと規定している。人民日報が報じた。
最近、タクシー配車アプリの「嘀嘀打車」と「快的打車」は、各種キャンペーンを実施して利用者の「争奪戦」を繰り広げている。タクシー配車アプリを同時に2種類利用することはできないため、より多くの客を乗せるために、携帯電話を数台使うタクシードライバーも出現し、「危険」と懸念されていた。あるネットユーザーは微博(ウェイボー)で、「3、4台の端末を使っているドライバーもおり、信号が赤で止まったり、渋滞したりしている時に画面を触っている。運転中にこっそり見ている時もある。本当に危ないと思う」とつぶやいている。別のネットユーザーは、タクシー配車アプリの3大デメリットを▽ドライバーが運転しながら客を探すので危険▽ドライバーが個人的に料金を加算したりする▽路上で手を振っている乗客を無視する---とまとめている。
タクシー配車アプリを約1年使用しているというドライバー王さんは、「乗客にとっても、自分にとってもとても便利なアプリ。各アプリが補助金支給キャンペーンを実施したため、ここ数カ月は収入が約2000元(約3万4千円)アップした。アプリを複数使い4000-5000元(約6万8千-8万5千円)アップしたドライバーもいる」とする一方で、「携帯1台ならまだしも、数台使用していたら絶対に運転に集中できない」との見方も示した。
別のドライバーも、「タクシー配車アプリはドライバーと乗客のかけ橋になっている。数秒で乗客を見付けることができ、配車電話96106を使うよりずっと効率的」と語っている。現在、タクシーに配置されている電話配車システムは規定の範囲に入っていない。
取材では、「タクシー1台に対して携帯電話1台」という規定に対して、多くのドライバーが理解を示し、「補助金キャンペーンがずっと続くわけではない。今後は一番いいアプリを使う」と語った。一方で、「車内に1台置いて、ポケットに別の携帯を入れていたら、どうやって監督、管理するのか」との見方を示すドライバーもいた。
前出運輸局、交通執法総隊は今後、複数の携帯を持つドライバーの監督、管理を強化し、問題を発見した場合、状況を記録し、タクシー会社に改善を指示するという。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年2月24日