中国国債の購入 日本が仕掛けた落とし穴 (2)
中国はこの重大なアクションへの対策を講じなければならない。これは異常なほどハイペースの元高を招く恐れがあるからだ。中国経済が崩壊した場合、これは巨大な「人民元空売り」の力になるだろう。
先進国が人民元を保有することで、人民元のマネーサプライがそれに応じて増加し、人民元の広義通貨供給量(M2)の増加率が上昇する。中国は今年、M2に13%の増加率を設定した。そのため中央銀行はM2の急増を無視できず、これを抑制しなければならない。その結果として、人民元の外部需要が内部需要に圧力をかけ、中国のマネーサプライは表面的には多く見え、M2が高い増加率を記録するが、国内企業は貨幣条件が引き締めに向かうと感じる。そうなれば人民元の高騰が持続され、国内企業の成長率が低下する。さらに重要なことは、中国の金融政策が先進国によって、より効果的に抑制されることだ。
中国は13%のM2抑制目標を放棄し、M2の増加率を国内外の経済情勢の変化にフレキシブルに順応させるべきだ。最も重要な問題は、海外人民元需要を考慮し、金融政策の中性を維持し、中国の健全な実体経済を維持することだ。長期的な対策については、研究を急ピッチで進めなければならない。
安住前財務相は、「日本の外貨建て資産の運用に関する状況を鑑み、初めは少額の中国国債購入が妥当だ」と述べた。これはつまり、将来的に可能であれば、日本が中国国債の購入を拡大することを意味している。日本がそうした場合、その他の先進国はどう出るだろうか。先進国による人民元の包囲攻撃が生じることはあるだろうか。これは非常に深刻な問題だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年5月22日