パナソニックもシャープと同様、今回一息つくことができた。パナソニックが発表したデータによると、同社の2013年度の売上は約7兆7400億円に達し、純利益は1204億4200万円に達した。
◆家電大手の転向
パナソニックとシャープの黒字化で投資家は希望を目にしたが、両社の黒字化の原動力は、もはや家電から得られなくなっている。シャープの黒字化の主因は、液晶パネル製品および太陽電池事業の成長で、テレビや携帯電話などの事業部門の状況には大きな好転が見られなかった。パナソニックは企業再編、住宅・自動車関連事業の売上増により黒字化を実現し、家電事業の寄与度が低下を続けている。
東芝が発表した業績報告書によると、同社の家電事業部門は2013年度に510億円の営業損益を計上し、同社の5大事業部門のうち唯一営業損益を計上した。東芝の2013年度のテレビの売上は、前年度比10.98%減の2318億円となった。またソニーの中心的な事業である家電事業も、苦境に立たされている。収益の基盤の多元化を目指し、ソニーは医療などの新事業の発展に取り組んでいる。ソニーはこのほど、全額子会社のソニー不動産株式会社を設立した。同社は個人向けに不動産仲介サービスを提供し、法人向けの資産管理などの事業を展開する。
海外メディアは、「5年後の世界家電大手の中から、パナソニック、ソニー、シャープなどの日本企業の名前が消え、家電業界の大手と称されなくなる可能性がある」と報じた。