CCTVの広告枠入札 最人気枠は青島ビールが落札
中国経済のバロメーターといわれる中国中央テレビ局(CCTV)のゴールデンタイム広告枠の来年度入札が18日、北京市の梅地亜中心酒店で行われた。例年と異なり、CCTVは落札総額を発表しなかったが、落札された178の広告枠の落札額を合計すると、2014年の広告枠の最終取引額は昨年の158億元を上回ることが予想される。今年の入札では、ビール産業と電子商取引(eコマース企業)が大いに精彩を放ち、来年開催のワールドカップをはじめとするスポーツイベントが多くの企業の人気を集めた。CCTVの広告枠入札という新たな動向から、来年の中国経済の方向性がある程度みえてくる。「北京日報」が伝えた。
▽ビール産業が最大の「オーナー」に
例年と同じく、今年の入札ではニュース番組「新聞聯播」の開始前10秒間の社名入り時報付きの広告枠が最も激しく競り合われた。
午前9時30分に入札が始まるとすぐに、この最人気枠は7300万元の値がつき、その後の競り合いを経て、最終的に入札参加資格者番号532番の青島ビールが8320万元で落札した。今回の入札で注目を集めたビール企業は青島ビールだけではない。その後の入札で、加多宝や健力宝といった飲料会社も大金を投じ、加多宝はワールドカップの前半終了直後の時間帯の2番目の広告枠を5509万元で落札し、健力宝は同時間帯の3番目の広告枠を2876万元で落札した。また娃哈哈、農夫山泉、露露、紅牛、雪花、燕京、百威、王老吉といったビール会社も落札者名簿に名前を連ねた。その一方で、昨年最大のオーナーだった伝統酒・白酒の企業は今年は振るわず、すでに発表された落札者名簿には姿がみあたらない。昨年に数億元を投じた茅台、五糧液、剣南春といった白酒企業の名前もみあたらなかった。
注目すべきは、生活用品ブランドと自動車産業が今年の入札に相次いで参入したことだ。国際的な化粧品大手パリロレアルが初めて入札に参加したほか、納愛斯、藍天六必治といった中国の日用化学製品のトップ企業が相次いでCCTVに広告を出し、藍月亮、自然堂なども入札に参加した。また中国のシャンプーメーカーが集団で力を発揮し、拉芳、雨潔、凱捷科技などが次々に登場した。
自動車産業はさらに激しく争い合い、力強さをみせつけた。東風日産、一汽大衆(VW)、神竜、広州ホンダ、上海通用(GM)、クライスラーなどのブランドがことごとく入札に参加し、それぞれ広告枠を落札した。