大学生が選ぶ漢字 2012年は「乱」
【大井田ひろみ】全国の大学生が選んだ今年を表す漢字は「乱」--。主に東京の大学に通う学生約20人でつくる「大学生の漢字2012実行委員会」が、12日に発表した。10月中旬から全国の105大学の1528人に聞き取り調査した。
1位の「乱」を選んだのは46人。理由として、衆議院の解散や政党乱立など「乱れまくりの世の中」「(中国での)反日デモなどの乱闘騒ぎ」「経済の混乱」などが挙がった。ロンドン五輪の開催を受けた「輪」が2位。日本漢字能力検定協会が今年の漢字に選んだ「金」は3位で、五輪の金メダルや金環日食にわいた年を表している。5位の「新」は、IPS細胞をめぐる新たな展開や、世界中で多くの新政権ができたことを反映している。
地域別では、関東では「空」「塔」など東京スカイツリーにまつわる漢字が多く、関西では「虐」「哀」など大津のいじめ問題に関係する文字が多かった。ユニークな回答では、「凹」を挙げ、「中心が抜けてるよね、今の世の中」とした男子学生もいた。
調査中に衆議院が解散したため、急きょ「次期政権に期待する漢字」を質問に加えた。これには546人が回答した。1位は「信」で78人が選んだ。「政治への不信感」や「国家間の信頼が揺らいでいる」などマイナス面の理由と、「信頼、信用したい」という前向きな理由の両方があったという。
asahi.com 2012年12月14日
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