次世代動画圧縮規格が商用化、HDの基準を再定義 (2)
体験
HD動画のバッファ時間が半分に、動画サイトのブロードバンド費用が大幅削減
動画サイトにとって、ブロードバンド費用は最大の悩みだ。統計データによると、優酷網の2012年のブロードバンド支出は約1億1320万元となり、純収入の42%を占めた。土豆網は6610万元で37.87%を占めた。愛奇芸の◆宇CEOも、「動画の著作権価格が安定化に向かうと、動画サイトのコストの30%を占めるブロードバンド費用は、収益創出の唯一の障害物となった」と指摘した。
H.265の使用と商品の応用に伴い、企業のブロードバンド費用が大幅削減される可能性がある。迅雷看看の劉豊CEOは、「H.265技術により、ブロードバンド費用を半減させることが可能だ」と語った。
ユーザーの利便性も高まる。胡氏は、「低回線速度のユーザーはこれまで、SDの効果しか得られていなかったが、現在はより高画質の動画を楽しめるようになった。高回線速度のユーザーの場合、現在のバッファ時間はこれまでの半分になり、待ち時間が大幅に短縮される。また動画再生もよりスムーズになり、中断やフリーズの確率が大幅に低下する。ユーザーの使用しているハードが、クアッドコアプロセッサの要求に達していれば、スムーズに動画を視聴できる」と話した。
企業とユーザーばかりではなく、H.265規格とその技術の応用は、業界全体に大きな影響を及ぼす。胡氏は、「まずはHDの定義の見直し、次にブロードバンド費用の競争、それからクライアントの優勢の発見が続くだろう」と予想した。
業界関係者は、「HD動画基準の切り上げにより、業界は著作権・通信量の争奪から、技術争奪の段階に入る」と指摘した。