海外で生活している、新疆維吾爾(ウイグル)自治区に戸籍を持つが異なる5つの民族の青年13人がこのほど、「祖国、新疆よ、あなたに言いたい事がある」と題する文章を連名で発表、祖国と郷里を思う気持ちを表現した。同文章はここ数日、広くネット上で転載され、多くのコメントが寄せられた。文章から溢れ出る彼らの真情が、膨大な数のネットユーザーから共鳴と称賛を得たのだ。新華網が報じた。
この文章をネット上に発表したのは、スウェーデンのウメオ大学大学院修士課程で学ぶ買爾哈巴・艾乃吐力さんだ。彼女は、文章発表に至る経緯を、次の通り説明した。
海外に留学、あるいは海外で就労している新疆籍の青年たちは、インターネットを通じて親しく交流している。少し前に開催された第2回中央新疆政策座談会では、故郷の発展をバックアップする政策が数多く発表され、みんなで大きな感動を分かち合った。そして、海外にいる同郷者が立ち上がり、自分たちの心からの声を表現することが提案された。さまざまな感想や意見が仲間から寄せられ、それらを私が取りまとめ、公表するに至った。
QQグループで私たちが話し合った時、居住地の時間帯が夕方の人もいれば、深夜の人もいた。だが、意見を交換すればするほど討論に熱が入り、祖国と故郷に対する愛と、テロリストに対する憤りの気持ちが次々と溢れ出てきた。文章の取りまとめがやっと終わったのは、明け方になってからだ。 その翌日、路線バスの中でネット上に文章をアップした。この文章に対して、これほど多くの転載とコメントが行われるなど、全く予想しなかった。
文章には、感情を込めて、「郷里を離れ、祖国を離れて初めて、私たちは中国人なのだと実感した。私たちは、祖国と新疆の発展のために、喜んで奮起する。同時に、郷里に対する心配や懸念も抱いている。テロ事件が起こるたびに、海外で学ぶ留学生は心を痛めている。私たちは、もはや黙ってはおらず、不平不満をこぼさず、私たちの責任と使命を思考と行動に変えなければならない。努力しよう!創造しよう!変化を起こそう!」と記されていた。
英国、米国、トルコ、日本など7カ国に留学あるいは就労している新疆籍の青年13人が綴ったこの文章は、4日午前の時点で、微博(ウェイボー)とネット上の掲示板で5万回以上転送され、2万件を超える各種コメントが寄せられた。多くのネットユーザーが、「最高に美しい新疆を建設するために、みんなで一緒に努力する必要がある!」とする、彼らの確固たる考えと祖国を愛する気持ちを表現したこの振る舞いを熱烈に支持した。
数カ月前、在ベラルーシ、エジプト、トルコ各国の中国大使館は、新疆ウイグル自治区政府に代わり、現地で優秀な学業成績を修めた新疆籍の留学生に対し、年度奨学金と助成金を支給した。海外31カ国で学ぶ新疆籍の留学生約350人が、過去3年間に、このような援助金を獲得している。
中国共産党中央政治局委員を務める自治区党委員会の張春賢書記は、留学生に対するメッセージの中で、「皆さんは、異国の地に身を置いているが、あなた方の背後には、強大な祖国とあなた方を愛する故郷が控えている。皆さんが困難を克服し、熱心に勉学に励み、将来は祖国のために力を尽くし貢献してくれるよう切に望んでいる」と述べた。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年6月5日