出ることができない密室で、アルファベットの配列ルールを頼りに、数字の暗証番号を推測して重く暗い扉を開け、赤外線センサが張り巡らされた廊下を用心深く通り抜ける。もし赤外線センサに感知されたら、警報ベルが鳴り響いてしまう――。荊楚網が伝えた。
まるでコンピュータゲームのようなエキサイティングなシーンを、大学院生の夏祥さんと王琳さんの2人が現実生活で再現した。武漢市武昌区司門口で2人が運営する「リアル脱出ゲームクラブ」は、開業から2年も経たないうちに、売上総額が200万元(約3270万円)を突破した。約100万元(約1635万円)の経費を差し引いても、利益は100万元を超える。
2人とも、コンピュータの「脱出ゲーム」で遊ぶのが大好きだ。柔軟な頭を持つ王さんに、「このバーチャルゲームを現実生活に持ち込めば、商売にならないか?」というアイディアがふと浮かんだ。王さんはそのアイディアを夏さんに相談し、2人はすぐに意気投合した。最初は小さな店舗で営業をスタート、2012年10月には、司門口の面積約1千平方メートルの店舗に移転した。
密室には、遠隔操作が可能なカメラが搭載された小型乗用車や透過レーザー迎撃システムが備わっている。王さんは、「これまでに、博士課程院生3人を引き連れた大学の科研プロジェクトに携わる教授や、親に連れられてやってきた小学生などが脱出ゲームに挑戦した」と話した。
同店の売上は今のところ、月10万元(約163万5千円)以上に落ち着いており、年商は100万元を突破する見込み。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年6月24日