2014年6月27日  
 

中国の夢健康知恵袋 企画集 日本からニイハオ!

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>政治

河野談話検証が示す安倍政権の歪んだ歴史観

人民網日本語版 2014年06月26日14:55

 安倍晋三氏は首相に返り咲いて以来、歴史問題で何はばかることなく放言し、植民地支配および軍国主義による侵略の罪をしきりに否認している。その誤った歴史観に対しては周辺国が憤りを表明しているだけでなく、国際社会もあまねく問題視している。(文:呂耀東・中国社会科学院日本研究所外交室長、王恵波・中国社会科学院大学院博士課程学生)

 日本政府が20日、国会に提出した1993年の河野談話の作成過程に関する検証報告書は「当時、韓国の慰安婦の証言について裏付け調査は行われなかった」とした。これは軍国主義の罪を否認する意味合いが強い。河野談話は1993年に河野洋平官房長官(当時)が発表した談話で、第2次大戦時に政府と日本軍が慰安婦問題に関与し、かつ強制性を帯びていたことを認めたものだ。ニューヨーク・タイムズは23日付社説で、歴史を否認する安倍首相の行為を批判。「安倍首相が検証報告の公表を指示したのは、日本の戦争犯罪の被害者に対して不公正な行為だ。安倍首相が日本と世界に向けて、歴史を否認する者は間違っていることをはっきりと示すべき時だ」と指摘した。

 だが、右翼保守政治家の家に生れた安倍氏は祖父である第2次大戦の「A級戦犯」、岸信介の誤った歴史観から深い影響を受けている。安倍氏は著書で、東京裁判の法理上の根拠に疑問を呈し、いわゆる「『A級戦犯』には誤解がある」「戦犯は国内法上犯罪者ではないからだ」との認識を示し、「あの戦争に罪人はいない」と述べた。これは岸信介の「A級戦犯」の罪に対する安倍氏の詭弁が、すでに東京裁判の正義性に対する重大な挑戦、第2次大戦後の国際秩序に対する公然たる挑発にまで発展したことを物語っている。第1次安倍内閣時の2007年3月、安倍氏は「慰安婦の募集に関して、狭義の強制性はなかった」と述べた。現在安倍氏が河野談話作成過程の検証に力を入れているのは、その誤った歴史観および価値判断の具体的表れであり、日本で「歴史修正主義」思潮が氾濫しているゆえの歴史的必然でもあるといえる。

 河野談話の継承を決定しておきながら、なぜ安倍氏はこれを検証するのか?韓国紙・中央日報は23日付記事で、今回の検証チームの中心メンバーの1人が安倍氏の「歴史教師」であるため、「検証」の前からすでに結論ありきだったと報じた。日本の歴史学者、秦郁彦氏は河野談話検証に参加した「民間委員」5人の1人だ。彼は慰安婦強制連行を否定する日本の右翼学者の代表で、その著書『慰安婦と戦場の性』は安倍氏ら河野談話否定論者の『救世のバイブル』と呼ばれている。これは自ずと安倍氏らの「歴史教師」となった。安倍政権が秦氏のような慰安婦問題否定論者の学者の河野談話検証委員会入りを強く推し進めたことは、まず結論ありきで検証作業を行った「疑い」があることを意味する。このため、韓国など国際世論は検証委員会自体に問題があると疑問を呈している。


【1】【2】

関連記事

コメント

最新コメント

山口修   2014-06-2760.56.113.*
慰安婦問題を全体の中でとらえることも重要だと思う。日本兵士の中国での性犯罪を防止し占領を安定させるために、慰安所が設けられたのだ。中国での戦争犯罪が主たる問題であり、朝鮮人の動員は、付随して発生した問題である。慰安婦の動員による、戦地女性の被害の軽減があったかもしれない。日本が不正な戦争を始めたこと、各地で人々を虐殺したことを、まず、認識しないと、一般的な、兵士と性の問題や、売春、女性の保護の問題に、論点が拡散してしまう。ところで、性的慰安のために、戦地に朝鮮少女を送り込もうと企画した段階で、日本国は有罪であり、証拠が少ないのは当時も違法性を認識していたからだ。日本政府は、特別の立法によって、当時の、慰安婦動員の責任者、関連者を監禁して取調べ、真相を解明すべきだった。真相解明、責任者の特定、政府の反省表明が必要だった。動員企画者は、下級の犯罪者はあろうが、法律上の責任者だ。上級というのは戦争指導者だ。ところで、誰の企画立案で、慰安婦動員がなされたかを、当時の軍幹部が知らないはずがない。政治的意志があれば真相解明は可能だったのだ。旧軍の抵抗で、このような理想的解決は不可能だった。そして、この問題の解決を意図して「平和のためのアジア女性基金」が設立された。この、偽善的名称は嫌悪を催させるが、解決の一つの方向だった。過去の日本による被害者だけでなく、現在の世界の戦争被害者に、援助を与えるという企画だ。過去を鑑とし、善行を行う、ならよい。ただし、それが成立するには、日本政府の、一定の、悔い改め、が必要だ。日本政府は、戦後の、謹直な態度から、だんだん増長し、悔い改めを、否定し始めた。その態度は、近年ますます、ひどい。「慈善を唱うなら、金は受け取れない」との反応を生んだ。事実、責任を回避するため慈善を唱うだけの、インチキ基金だったようだ。なにをかいわんや
宮田聡美   2014-06-26211.140.192.*
今回のワールドカップで日本チームが予選負けしたのは、個人的には残念だけれども、日本全体としてはよかった面もあります。軍国主義者が調子にますます調子にそったでしょうから。ネチネチ言葉をいじくって、都合の悪い事実から逃れようとする、意地汚さと往生際の悪い安倍政権とその支持者は、日本代表チームの勇気と潔さを見習ってほしいものです。ま、到底無理ですが。