世界最大の事業用不動産サービス・投資企業のCBREが17日に発表した2014年上半期の「世界のプライムオフィス賃貸コスト調査報告」によると、世界で最も高いオフィス市場は引き続きロンドンのウェストエンドで、2番目は香港中環、3番目は北京の金融街だった。中国新聞社が伝えた。
ウェストエンドは1平方フィート(約0.09平方メートル)当たり年間277ドルの総体賃貸コストで引き続きトップだった。世界で最も高いオフィス市場をアジアがリードする局面は依然として続き、トップ5にアジアから3地区がランクインした。3地区は順に、香港の中環(1平方フィート年間242ドル)、北京金融街(同194ドル)、北京中心商務区(同187ドル)。
CBREは今回、世界126市場の優良オフィスの賃貸コストを調べたが、欧州・中東・アフリカ地区が世界で賃貸料の最も高い市場の本拠地だった。ロンドンのウェストエンドは開発が制限されているために空室率が低い上、英国経済の回復で需要が伸びているため、2013年と2014年の優良物件の賃貸料の高止まりとなった。調査によると、世界で賃貸料が高い50市場のうち、21市場が欧州・中東・アフリカ地区、20市場がアジア太平洋地区、9市場が米州地区にある。
アジア太平洋地区からは20市場がトップ50に入り、さらにトップ10には6市場が入った。北京のオフィスの驚くべき価格について、CBREのベテラン理事で中国区オフィスビルサービス部のオーナー代表担当者を務める林天春氏は、「北京の核心地区は供給量に限りがある上に、国内外の借り主の需要が高まっていることで、事業用物件の賃貸料が高まっている。今後12カ月から24カ月は、このような『オーナー市場』と言える現象は続く可能性があり、こうした状況下では、市中心に長期にわたって拠点を構えていた企業が、賃貸コストを下げるために中心地区以外への移転を考え始める可能性がある」と語る。林氏によると、ますます多くの中国企業が、優良な立地がもたらす利益を意識し始め、企業のイメージを高めるために投資を増加し始めている。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年7月18日