李克強総理は今年2回目の欧州訪問へと旅立つ。中国と訪問国との関係の深化、中国と欧州の実務協力の拡大、アジアと欧州の対話・融合の推進にとって重要な意義を持つ訪問だ。
■双方関係を牽引する定期会談
李総理は第3回中独政府間協議、第19回中露首相定期会談に出席する。また、イタリア・ミラノでのアジア欧州会議(ASEM)首脳会議も隔年で開かれるものであり、定期会談外交が今回の訪問の大きな特徴だ。
中独関係、中露関係は現在それぞれ歴史的に最良の時期にある。両国関係の急速な発展は双方の指導者が両国関係を強く重視していること、互いの戦略的利益が高度に符合すること、そして定期会談に代表される制度化のおかげだ。中国国際問題研究所EU研究部の崔洪建主任によると、不定期の緊急協議と比べ、定期協議が優れていることは明らかだ。李総理の今回の訪問には部長(閣僚)複数が同行する。こうした制度が双方の意思疎通の効率を極めて大きく高め、両国指導者間の理解と信頼を深め、両国協力の水準を高め、両国関係の前向きな発展を一層促すことは間違いない。
■アジアと欧州の融合 中国の構想に期待
ASEM首脳会議はすでに10回目となる。李総理の出席は就任後初であり、中国にとっては今年の重要な外交活動の1つでもある。
崔氏によると、中国側はASEMが単なるフォーラムではなく、常設制度へと発展し、アジア・欧州協力の緊密化に一層の役割を果たすことを希望している。
李総理は今回の首脳会議で、中国の平和的発展、インクルーシブな発展という理念、および「1ベルト、1ロード」構想を重点的に紹介。首脳会議の場を利用して、アジアと欧州の協力を推進・深化し、相互信頼を強化し、コネクティビティを強化し、持続可能でインクルーシブな発展を促し、世界や地域の問題の解決のために中国の知恵と構想を貢献する。
李総理はローマの国連食糧農業機関(FAO)本部でも演説し、中国の農業政策と食糧安全保障について明らかにし、中国の経験を世界と分かち合う。FAO本部への中国指導者の訪問は初だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年10月6日