中国の孫楊選手と韓国の朴泰桓選手の一騎打ちと見られていた、仁川アジア大会3日目男子200メートル自由形が21日夜行われ、日本の新星・萩野公介選手(20)が1分45秒23の日本新をマークして金メダルを獲得した。中国新聞社が報じた。
ガチンコ勝負を制した萩野選手は試合後、「朴泰桓選手や孫楊選手と違って僕は実績がない。胸を借りるつもりで泳ごうと思った。1位を取れるとは思っていなかった」と謙虚に語り、表彰台の真ん中に立った。
萩野選手は、2012年のロンドン五輪400メートル個人メドレーで、4分8秒94を出して、銅メダルを獲得、一躍有名になった。同試合の1位はライアン・ロクテ選手(米国)、2位はティアゴ・ペレイラ選手(ブラジル)だった。今年8月に行われた、水泳のパンパシフィック選手権でも、競泳男子200メートル個人メドレーで、萩野選手はロンドン五輪王者で「天才」と呼ばれるマイケル・フェルプス選手(米国)を抑え、優勝した。
アジア大会で、萩野選手は、個人6種目、リレーも含めると最多で8種目に出場することになっており、同日は100メートル背泳ぎで、銅メダルも獲得した。
試合後、負けず嫌いの孫選手も、萩野選手の活躍を称賛し、「今後、アジアでは僕と萩野選手、朴選手、3人の戦いが続くだろう」と火花を散らした。
それに対して、萩野選手は、「今日は勝てたけど、孫選手や朴選手の実力には及ばない。孫選手がそのように言ってくれて、本当に光栄」と、終始控えめに語った。
早くから第二の北島康介と期待が高かった萩野選手だが、今回の金メダルには日本の記者も大興奮。共同通信社の菊浦佑介記者は、「萩野選手が200メートル自由形で金メダルを取るとは全く予想していなかった。最強の実力を誇る孫選手と朴選手が相手だったこともあるし、同種目は萩野が最も得意とする種目でもない。ほとんどの記者が3位と予想していた」と驚きを隠さなかった。
また、「大きな大会でのさらなる経験が必要だが、萩野選手は今でも十分の実力がある。得意競技が多く、まだ若い。だから、今回金メダルを取るかに関わりなく、アジア水泳界の未来の希望。実力が孫選手や朴選手に追い付くのも時間の問題で、ライバルになるだろう」と語った。
競泳初日の最初の決勝レースで、実力ナンバーワンの2人を抑えての金メダルに、多くの人が強烈なインパクトを残した。萩野選手の今後の試合からも目が離せない。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年9月23日